昔は家賃というのは本で払っていたものだと本棚荘の大家さんは言います。
しかし今の若い人は本を読まなくなったのでしかたなく現金で払ってもらっていると。
建物の外も部屋の中も廊下も玄関も本棚だらけという不思議なアパート本棚荘。
住民もやはり不思議な人たちです。
主人公はとげ抜き師ですし、猫使い師や捨てられたサラリーマンなどなど・・・・。
この作者の本はこれで3冊目ですが、過去の2冊に比べるといまいちでした。
相変わらずシュールですがユーモアのある作風です。
しかし『本棚荘』という設定がよくわからない。
必然性がないように思うのですが。
別に本棚荘でなくてもいいんじゃないでしょうか。
タイトルにするくらいですからやはりそれを生かした話にして欲しかった。
とげ抜きやら猫使いやらサラリーマンやら、それぞれのキャラやエピソードはいいんですけどね。
3作目にしてちょっと息切れですか、紺野キリフキさん。
ラベル:小説