2015年12月09日

「消えた魔球 熱血スポーツ漫画はいかにして燃えつきたか」夏目房之介

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スポーツ漫画の書評集です。

いや、ちょっと違うか。(笑)

昔は漫画に『スポ根』なんてジャンルがありまして、つまりスポーツにおける根性物語のことですね。

スポ根の代名詞といえばやはり梶原一騎、そして「巨人の星」でしょう。

「巨人の星」といえば魔球。

大リーグボールですね。

消える魔球とか。

そして格闘技漫画なら必殺技。

「リングにかけろ」では必殺技の名前を叫ぶだけでその技がいったいどのようなものなのか何もわからず、背景が宇宙になり相手がぶっ飛んでいくという。

いろんな必殺技が出てくるのですがパターンは皆同じ。

そんな馬鹿馬鹿しいスポーツ漫画を取り上げて分析しておられます。

紹介しておられるのはそのような漫画だけでなく幅広いですけど。

柳沢きみおの中年男の物語だったり、谷口ジローのクライマーの物語だったり、小林まことのエロシーンだったり。

この著者のすごいところは他の著書でもそうなのですが、紹介している作品のすべてのシーンを模写しておられるということです。

これはなかなかできることではありません。

例えば、あだち充、水島新司、望月峯太郎、山本鈴美香、ちばてつや、江口寿史、柳沢きみお、谷口ジロー、福井英一、藤子不二雄・・・・。

漫画を知る人ならわかると思いますが、これらの漫画家のまったく異なるペンタッチを描き分けるなんて至難の業です。

それをやっておられるんですよね。

漫画界のものまねスターです。(笑)

たぶん普通の漫画読者なら本人の描いたものと見分けがつかないのでは。

もちろん絵だけではなく、漫画に対する分析もするどい。

これは「マンガ夜話」(ネット動画で視聴可能)でもお馴染み。

漫画ファンならご一読を。

といっても20年近く前の内容ですが。

ラベル:漫画本
posted by たろちゃん at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『な』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする