2016年01月30日

1月の一冊

今月読んだのは以下の14冊です。

・「社説対決・五番勝負」諏訪哲二+森永卓郎+戸高一成+長山靖生+桜井裕子 ラクレ編集部 編 
・「ママ・グランデの葬儀」ガルシア・マルケス
・「かっこ悪くていいじゃない」森奈津子
・「やっぱりだらしな日記+だらしなマンション購入記」藤田香織
・「ついていったら、こうなった キャッチセールス潜入ルポ」多田文明
・「オレたち花のバブル組」池井戸潤
・「酒肴奇譚 語部譲児之酒肴譚」小泉武夫
・「思い出のとき修理します3 空からの時報」谷瑞恵
・「ダブル・ジョーカー」柳広司
・「時そば 料理人季蔵捕物控」和田はつ子
・「冷蔵庫で食品を腐らす日本人 日本の食文化激変の50年史」魚柄仁之助
・「終末のフール」伊坂幸太郎
・「あの道この道」吉屋信子
・「ドスコイ警備保障」室積光

「社説対決・五番勝負」、各新聞の社説を取り上げて比較しています。

政党でもそうですけど、結局は自分が納得する主張を支持するわけで・・・・。

「ママ・グランデの葬儀」、たぶん25年ぶりの再読。

しかしいまだ真髄に触れることはできず。(笑)

「かっこ悪くていいじゃない」、ほどよく読みやすかったという印象。

でもこの作者はコメディのほうがいいかも。

「やっぱりだらしな日記+だらしなマンション購入記」、女として終わっている著者。(笑)

しかしマンションまで購入するのですから立派なものです。

「ついていったら、こうなった キャッチセールス潜入ルポ」、予想通りの展開ではあります。

ですがしっかりとご自身が体験して具体的な内容をルポしているのがエライ。

「オレたち花のバブル組」、ご存知、半沢直樹のシリーズ第2弾です。

いまさらですが大変面白かったです。

「酒肴奇譚 語部譲児之酒肴譚」、発酵学の権威小泉武夫氏による古今東西の酒についてのエピソードの紹介。

しかしいつの時代も酒というのは人々を魅了してきたんですねぇ。

「思い出のとき修理します3 空からの時報」、シリーズ第3弾。

読んでいてレベルが低く退屈すぎて、さすがにもう愛想が尽きました。

「ダブル・ジョーカー」、戦時中のスパイたちの物語。

歯切れのいい文章、レトロな雰囲気、ストイックな美学がいい。

「時そば 料理人季蔵捕物控」、シリーズ第6弾です。

今回は落語に材を取るという変化がありました。

「冷蔵庫で食品を腐らす日本人 日本の食文化激変の50年史」、なんでみんなそんなに買い込んでそのあげく食糧を無駄にするのか。

必ずこのしっぺ返しがあると私は思っています。

「終末のフール」、これまでの伊坂作品のようなワクワク感はありません。

ですがじんわりと作者のカラーが出ていますね。

「あの道この道」、昭和初期の少女小説です。

ベタなんですけど現在のチャラチャラしたケータイ小説なんかよりはよほどいいかと。

「ドスコイ警備保障」、元相撲取りの警備会社という設定。

これだけで半分はいただきですよね。(笑)

さてさて今月もこの中から1冊を。

候補は「オレたち花のバブル組」、「ダブル・ジョーカー」です。

「オレたち花のバブル組」は前作でもじゅうぶんに読まされ、今回もまた。

池井戸潤作品は続々と入手しており、順番に読んでいきたいとよだれを垂らしています。(笑)

「ダブル・ジョーカー」もシビレましたね。

この世界観がいい。

ストイシズムといいますかダンディズムといいますか、スパイズム(笑)といいますか。

続編の「パラダイス・ロスト」もすでに購入済み。

これも実に楽しみ。

このどちらかということになりますが、やはりのめり込み度で「オレたち花のバブル組」ですね。

ほんと読んでいて楽しかったです。

今月の一冊は「オレたち花のバブル組」に決定。

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2016年01月28日

「ドスコイ警備保障」室積光

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相撲を廃業した元力士はただのデブ・・・・。

そこそこの地位まで上り詰め年寄株を手に入れて親方になったりタレントとして活躍できればいいですが、そんなのはごく一部の人。

大半の人たちは一般社会に転進していきます。

しかし大学を卒業していればまだしも、中卒となるとつぶしがききません。

相撲協会理事長の南ノ峰親方はそんな人たちに心を砕き、角界を去る人たちの受け皿として警備会社を設立しようとします。

親方からの依頼で協力するのはサラリーマンで勤め先が相撲部屋の後援会に関わっているという近藤秀明、会社に希望も未来もなく退職した井上親司と山本真治、そして芸能プロダクション社長の木原敦子。

4人は郷里の中学高校の同級生です。

元力士たちの警備会社は『ドスコイ警備保障』と名付けられます。

さて、会社はうまく経営していけるのか・・・・。

発想は面白いですね。

ガードマンが皆元力士なんて最強です。(笑)

会社はなんだかんだと話題になり、世界的大スターのマーク・ジョンソンの日本ツアーや、東京で行われるボクシング世界ヘビー級統一世界タイトルマッチの場内整理とホディガードの依頼を受けたりすることになります。

このあたりのトントン拍子はちょっと調子がよすぎますけども、外人にとってスモウレスラーのボディガードというのはなるほど物珍しく頼りにもなる存在でしょうから、上手く面白い展開かなと思います。

川上健一の「宇宙のウインブルドン」と同じようなノリを感じました。

ただそこに至るまでにもうちょっと普通の地味な警備業務を描いたほうがよかったと思いますが。

そして南ノ峰親方を始め、各登場人物に感動的なドラマもあります。

デビュー作の「都立水商!」もそうですけど、現実離れしていますがイケイケ感のある展開が楽しい。

ややまとまりのない印象もありましたが楽しめました。

ラベル:小説
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2016年01月26日

「あの道この道」吉屋信子

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東京から程近い海辺の村で同じ日にふたりの赤ちゃんが生まれます。

ひとりは東京の実業家で金持ちの大丸家の別荘で。

もうひとりは怠け者で貧乏な漁師の龍作の家。

大丸家の夫人は日頃の弱い体が出産に耐えられず亡くなってしまいます。

大丸家の子供は千鶴子と名付けられ、やはり母乳が必要ということで同じ日に赤ちゃんを産んだお静がいる龍作の家にしばらく預けられます。

しかしそこで大丸家の娘千鶴子と漁師の家の娘しのぶが取り替えられてしまうのです。

裕福な家で育てられるはずだった娘が貧乏な漁師の子供に、貧乏な家で育てられるはずだった子供が金持ちの娘に。

ふたりの人生はどのようになるのか・・・・。

ステレオタイプだとは思います。

千鶴子は金持ちの娘らしく我儘です。

しのぶは貧しいものの美しく心の優しい娘に育ちます。

やがてこの2人に接点が訪れるところがドラマです。

真実を知るしのぶの母親であるお静の苦悩や、なにも知らないしのぶが母親や弟を思う気持ちが優しく切ない。

ベタな話ではありますが、爽やかな感動がありました。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 『よ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月24日

「終末のフール」伊坂幸太郎

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8年後に小惑星が地球に衝突し、世界は壊滅的な状態になる。

そんな発表があってから5年後。

当時はパニックだった世間もどうにか落ち着きを取り戻しています。

世の中も残り3年という状況の中、仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちはどのような日々を送っているのか・・・・。

連作短編集。

設定はバリバリのSFですよね。

どんな内容なんだろうと読み始めてみましたら意外と地味。

伊坂幸太郎ですからね。

さすがにSF小説ではありませんでした。

惑星が地球に衝突するという設定に関してはまったく科学的な説明はなく、8年も先のそれが確実なことなのか、対処の方法はないのかなどの話はありません。

SF小説ならこのあたりをメインに緊迫した話が進んでいくと思うのですけどね。

それよりも世界の終末を前に残された時間を人々はどのように生きるのかというテーマに絞って書かれています。

惑星衝突の発表当初は人々はパニックに陥り、どこに逃げても意味ないのに車でどこかに避難しようとして渋滞を引き起こしたり、当然のことながら開き直って強盗、レイプ、殺人などが行なわれたということも書かれていますが、それらを生々しくリアルタイムで描写しているわけではありません。

登場人物たちは皆ごく普通におとなしく生活しています。(「籠城のビール」はちょっと物騒ですが)

ただやはり終末ということが影を落としており、それが行動に“微妙”な影響を与えているとは思いますが。

「太陽のシール」では妊娠した若夫婦が子供を産むか産まないかを考える内容です。

世界が3年後に滅ぶであろうという状況で子供を産んでも、子供の命は3歳までです。

そんな前提で生まれた子供は幸せなのか。

だからといって授かった命を生まれる前に断ち切っていいのか。

考えさせられる問題ですが、そのあたりはやはり伊坂幸太郎の作風といいますか、重苦しくなく希望のある明るさで描いておられます。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 02:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 『い』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月22日

「冷蔵庫で食品を腐らす日本人 日本の食文化激変の50年史」魚柄仁之助

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現在冷蔵庫のない家庭はまず存在しないでしょう。

しかもメーカーは容量を誇り、どんどん巨大化しています。

はたしてそんな巨大な冷蔵庫が必要なのでしょうか。

今すぐ必要でない食品をなんでもかんでも買い込み、冷蔵庫で保存する。

挙句の果てその食品は忘れられ冷蔵庫の隅、冷凍室の底に追いやられ消費期限切れとなり腐敗させてしまう。

そのような現状を嘆き指摘しているのがこの本です。

著者は職業柄よその家の冷蔵庫を覗くことがよくあるそうですが、いつ購入したかわからない肉が腐っていたり、使いかけのドレッシングの期限が3年前だったり。

これって誰もが心当たりあるのでは。

調味料や瓶詰めの食料品なんてありえますよね。

使っている途中でいつのまにか存在を忘れ、気が付いたときには期限オーバー何ヶ月とか。

肉、魚、野菜などでも安売りしているとつい買ってしまう。

でも結局使わず生ゴミに・・・・。

もったいない話です。

安いからといって使うあてもないのに購入すると結局は銭失いになってしまいます。

使う分だけ購入する。

もちろん一度では使い切れない食品もありますから、そういうのは使い切るまで新しい食品を購入しない。

私は心掛けています。

そうすれば冷蔵庫も消費するまでの一時保存の役割でしかないわけですから、そうそう大きなものはいらない。

つねにびっしりと冷蔵庫を満たしておかなければ気が済まないという人は、この本を読んで考えを改めるべきではないでしょうか。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 『う』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする