2016年01月10日

「ついていったら、こうなった キャッチセールス潜入ルポ」多田文明

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街にはいろんなキャッチセールスがいます。

賑やかな駅前や繁華街に多いですね。

アンケートやら絵の即売会やら英会話の勧誘やら。

たいがいの人は無視して通り過ぎるわけですが、ではそれらの人たちについていったらどうなるのか。

賢明な人なら相手にしないので、その先がどうなるのかわからない。

というわけで著者が実際についていって体験してみた結果がこの本です。

これはまあ予想通りですね。

強引なセールスで高額な商品を売りつけようとしたりローンを組ませようとしたり。

やはり初めから相手にしないのがいちばんです。

巻末には「訴えられたら、こうなった」という文庫化に際しての特別追記があります。

この本の単行本を出版したところ、著者と出版社に出版差し止めと1100万円の損害賠償請求が書かれた訴状が送られてきました。

相手は第7章で紹介している「頭の回転がよくなるテープ」の販売企業です。

企業名は明記していないが内容を読めば容易に企業名が推知できるとの言い分。

つまり自分たちは本に書かれているような悪徳業者ではないと。

著者と出版社は弁護士(紀藤正樹弁護士)に付いてもらい、裁判に臨みます。

裁判は意外な展開に・・・・。

さすがにそのような業者、裁判を起こしてもまともではないようで。

ま、触らぬ神に祟り無しですね。

posted by たろちゃん at 03:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月08日

「やっぱりだらしな日記+だらしなマンション購入記」藤田香織

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「だらしな日記 食事と体脂肪と読書の因果関係を考察する」の続編です。

日々の出来事、食事、体脂肪、読書を綴っておられます。

相変わらずのだらしなぶりですね。

といっても実はそうでもなかったり。

なんだかんだ女性一人自分で稼いで生活しておられるわけですから、たいしたものです。

不安定な自由業ですし。

いい歳して親のスネをかじり、ファッションだ旅行だグルメだと生活の苦労をしらない人も多いですから。

後半ではマンションまで購入しておられます。

ただデブというのがどうしてもだらしない生活を連想させてしまう。(笑)

書評家という自由業ですから不規則な生活にはなるでしょうね。

といっても何日も風呂に入らないとかトイレのあと手を洗わないとかいうのはちょっとどうかと。

誰に迷惑かけているわけでもないのですが。

このあたりの女の捨てっぷりに関しては、自分の周りにいれば嫌ですけども他人事としては面白い。

でも食事なんか見てみますと外食も多いですけど自炊ではけっこう手をかけておられます。

食べることに関してはやはりマメなようです。(笑)

後半の「だらしなマンション購入記」は現在マンション購入を考えておられる人の参考になりそう。

最初に見て気に入ったマンションを契約したものの、その後いろんなモデルルームを見学してみるともっといい条件の物件が続々と。

安い買い物ではないだけにこれはたまりませんね。

マンション販売会社の営業とのやり取りや引越し業者とのやり取りも面白い。

巻末には断食合宿の章もあります。

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2016年01月06日

「かっこ悪くていいじゃない」森奈津子

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28歳の金子美里はバイセクシュアル。

プロ作家を目指すためのカルチャーセンターに通っています。

講師はミステリ作家の神野英一郎。

美里とは不倫の関係です。

体の相性が抜群で、彼に代わる男はもう見つけられないだろうと思うほど。

しかしある日、いきつけのゲイ・バーでナナという年上の女性と知り合います。

昔の恋人によく似ている彼女を美里は気に入り、やがてセックスすることになるのですが・・・・。

バイセクシュアルの作者らしく男と女どちらに対してもの恋愛を描いています。

もちろん精神的なことだけではなく肉体的なことも含めて。

美里を中心に神野とナナの三角関係なわけですが、ナナが何者かというのがミソなわけで。

そして修羅場が読ませどころですか。

ゲイ・バーのマスター、カズがとぼけた味わいで重さを緩和しています。

でも小説に出てくるゲイのマスターってこういう役割が多いですね。(笑)

男でも女でもなく客観的に主人公の相談役になってあげてるみたいな。

それはともかくとしまして、この作品は中編ということでほどよいボリームと内容だったと思います。

ラベル:小説
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2016年01月04日

「ママ・グランデの葬儀」ガルシア・マルケス

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9編を収めた中・短編集。

架空の地マコンド王国の絶対君主、ママ・グランデが病に伏し逝去する混乱を描いた表題作。 

それよりも私は最初の「大佐に手紙はこない」に読み応えを感じました。

ボリューム的に中編ということもあるかもしれませんが。

喘息の妻を抱え、15年間恩給を待ち続ける大佐の話です。

毎日の食事にも困る生活をしながら、息子が残した売ればそこそこのお金になる軍鶏を手放すことをしない大佐。

今日こそ恩給が届くだろうと金曜日になると郵便船を出迎えに行きますが、毎回肩透かしです。

最後の言葉が強烈ですね。

たまりかねた妻が大佐の襟をつかみ烈しくゆさぶって言います。

「言ってちょうだい、あたしたちはなにを食べればいいの?」

大佐は言います。

「糞でも食うさ」

う~ん、なんともドライで思いっきり突き放したこの感覚・・・・。

とはいっても、私はこの作家の魅力がいまだに理解できていません。

この作品集も初めて読んだのは25年くらい前だと思いますが、前回読んだときよりは少し楽しめたものの、やはり玉砕といった感じですかね。(笑)

ラベル:海外小説
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2016年01月02日

「社説対決・五番勝負」諏訪哲二+森永卓郎+戸高一成+長山靖生+桜井裕子 ラクレ編集部 編

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読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、日経新聞、産経新聞の5大紙に、東京新聞を加えた6紙の社説を比較検証。

取り上げたテーマは「教育再生」、「ホリエモンと村上ファンド」、「北朝鮮と安全保障」、「靖国と歴史認識」、「ジェンダーフリー」の5つです。

各テーマごとに教授や評論家といった人たちが検証しておられます。

社説というのはそれぞれの新聞社の主張ですから、記事の中ではいちばん色濃く社のカラーが表れるわけで。

なので各紙を読み比べることによって客観的な判断もできますし、自分の考えに近い新聞社を見つけることもできます。

この本では数人の筆者がそれぞれのテーマを担当して検証しておられるわけですが、ただ注意しなければならないのはその指摘はやはりその筆者の主観だということですね。

各紙の社説の紹介はいいのですが、それを分析する視点や思想はあくまで個人的なものです。

当たり前のことですがこの本の内容(筆者たちの主張)もやはり各社説と同じく絶対的なものではありません。

結局は自分自身で読み比べて判断するしかないのですが、なかなかそんなこともやってられません。

ということでこのような本で手っ取り早く各紙を読み比べるというのは便利ではあります。

posted by たろちゃん at 04:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ら』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする