2016年02月13日

「辻静雄 食文化研究の先駆者、フランス料理の伝道者」文藝別冊

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辻静雄。

辻調理師専門学校の創始者であり、料理研究家であり、自ら包丁を持つ料理人でもありました。

特にフランス料理の研究、そしてそれを日本に伝えた功績はあまりにも大きい。

いまや伝説の人といっても過言ではないでしょう。

そんな辻氏の人物をいろんな人たちのインタビューやエッセイ、対談などで紹介した本です。

現在では本場のフランスから一流のシェフが来日することなど珍しくありませんが、最初にそれを、しかも学校の講義に招聘したのは辻氏です。

ただ単にギャラを支払うから来てくれではなく、氏がフランスの料理人たちといかに心を通わせ信用を得ていたかということですね。

私生活でもダンディで非常に博学であったようです。

サロンにいろんなジャンルの著名人を招き、食事会を催していたのは有名な話。

しかしそれは単に美食を振舞うのが目的ではなく、専門学校の講師たちの修行の場であったんですね。

出される料理については厳しく指摘したといいます。

時代もあるとは思いますが、今後これほどの人は出てこないだろうと思えます。

辻氏亡きあと某料理学校の校長がやたらマスコミに顔を出すようになりました。

なぜか芸名を名乗り、経歴の詐称なども取り沙汰された人です。

よく辻氏と比較されたりもしますが、料理においての功績はもちろん、品性や人物が違います。

辻氏が亡くなられたのは1993年。

まだ60歳というあまりにも早すぎる逝去でした。

この仕事が命を削ったのは間違いないでしょう。

長生きしてもっと功績を残していただいていたならと残念でなりません。

posted by たろちゃん at 03:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 『つ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする