2016年03月04日

「フランス料理を料理する 文明の交差点としてのフランス料理」湯浅赳男

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世界の三大料理といえば、フランス料理、中国料理、そしてあとひとつはなんでしょう。

なんてクイズみたいですが、一般的にはトルコ料理といわれています。

でも日本人にとってはトルコ料理なんてピンとこないですよね。

料理そのものの完成度というよりも、地理的文明的な側面から三大料理のひとつに数えられているようです。

フランス料理と中国料理に異論は無いとして、あとひとつは私個人的には日本料理ではないかと思うのですが、3つめはそれぞれ自分の国の料理を付け加えておけばそれが正解なんて論もあります。(笑)

さて、本書は世界最高ともいわれるフランス料理について書かれた本です。

中国料理との比較ではオーブンと蒸篭の違いであると論じておられます。

そして系譜としてローマ帝国やイスラーム、イタリア料理からの影響。

サーヴィスについてはロシアが起源なのか。

マナーや食器について、素材の生産地について、などなど。

料理そのものよりも、歴史や文化といった面から外堀を埋めていくようにフランス料理を分析しておられます。

美味しい物を食べるのに理屈はいりませんが、料理をその国の文化として捉えるならば、この本に書かれているようなことを知っておくのも教養でありましょう。

何年も前に大阪で若い女性料理人が店をオープンさせたのですが、情報誌の取材で店のBGMについて「シャンソンはキモいからかけない」というような発言をしていました。

ロックだったかジャズだったかをかけていると。

別にフランス料理店だからシャンソンをかける必要なんてまったくありません。

しかしフランス料理を志していながらその国の文化をキモいなんて言ってのけるその感性に、私は絶対にこんな料理人の料理は食べたくないと思いました。

フランス料理に思い入れがあるのではなく、店主として料理する自分に自己陶酔しているのでしょう。

それをカッコイイかのように取り上げたライターや雑誌にも情けなさを感じましたね。

話が逸れました。

フランス料理に興味のある人なら、“サイドメニュー”としてご一読を。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ゆ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする