芸術家、岡本太郎。
彼を現役で知っているのは30歳以上の人たちになりますかね。
テレビにも出演し、個性的な言動で人気もありました。
作品の代表作はやはり大阪万博の太陽の塔でしょう。
この太陽の塔制作のエピソードが紹介されていますが笑えますね。
万博のシンボルゾーンの大屋根は丹下健三の設計です。
その高さは30メートル。
構造計算が難しく時間がかかるそうです。
そこに乗り込んできたのが岡本太郎。
「太陽の塔の高さは70メートルだ。ぐんと、ぶつかるんだ」と、大屋根に穴を開けろと言い出します。
建築家たちはカンカンになって怒ったそうですが、結局は太郎の情熱に圧倒され大屋根をぶち抜いて太陽の塔が突き抜けるというあの造りになってしまったそうです。
その太陽の塔ですが、あるジャーナリストが太郎に質問したそうです。
「どうしてあんなものが出てきたんですか?」
30メートルの屋根をぶち抜く70メートルの塔。
誰しもその発想を知りたいところです。
太郎は「それはねぇ・・・・」と言ったきり答えが出てきません。
長い沈黙に何かまずいことを聞いてしまったのかと、ジャーナリストとカメラマンは冷や汗をかきながら身を小さくしていたそうです。
やがて太郎がぽつりと言います。
「それは・・・・当人に聞いてみないと解らないねぇ」
「えっ?」
さすがの岡本太郎ですね。(笑)
その他、岡本太郎のいろんなエピソードや痛快な発言が収められています。
ラベル:ノンフィクション