2016年04月09日

「小泉式 食べ飲み養生訓108」小泉武夫

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食に対してのことわざや格言っていろいろありますよね。

「茗荷を食えば物忘れをする」とか「蓼食う虫も好き好き」とか。

「秋茄子は嫁に食わすな」、「名物にうまいものなし」なんてのもあります。

「親の意見と冷や酒は後に効く」、「さんまが出るとあんまが引っ込む」、「鯖の生腐れ」、「鬼も十八、番茶も出花」。

その他いろいろ・・・・。

それらの言葉に対して解釈が書かれ、そして小泉センセイの経験によるありがたい解説があります。(笑)

しかし昔の人はこのような言葉をよく思いついたものですね。

俗説もあったりするのですが、けっこう科学的な根拠があるのも多い。

それを昔の人たちは生活の経験から得ていたんです。

現代の食生活からはこのような知恵は得られないでしょう。

読んでいて楽しくためになりました。

ラベル:グルメ本
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2016年04月07日

「無花果日誌」若合春侑

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桐子はカトリックの女子校に通う高校2年生です。

母を亡くし父と弟と暮らす実家は八百屋。

近所には港湾があり、昔は東洋一といわれたらしい魚市場を中心に、冷凍工場や倉庫、乾物問屋、ガソリンスタンドなどがあります。

そんな淀んだ海の水と死んだ魚と野菜とガソリンと排気ガスが交ざりあった生々しい臭いの中で育った桐子ですが、下劣な町を捨てて生きる環境を変えねばと県内でいちばんのお嬢様学校に入学した次第。

上品ぶった性格の悪い同級生や修道女の先生たちとの学校生活ですが、校外で郁クンという彼氏と逢うのがすごく楽しみでもあります・・・・。

前回読んだこの作者の作品がデビュー作の「腦病院へまゐります。」

今回はえらいまた違った作風で。(笑)

こちらはけっこうストレートな青春小説です。

思春期のいろんなエピソードを散りばめています。

恋愛はもちろん、初めてのセックスの描写もあります。

学校では友人の妊娠、自殺なども。

家庭では母との死別なんかありますしね。

いろいろ盛りだくさんなのですが、でも読み終えて「ああ、そうでしたか。いろいろあって大変でしたね」という感想しかありません。

庶民である八百屋の娘がお嬢様学校に入学してどうのこうのという設定はベタなコメディ小説のようですし、初体験、妊娠、自殺なんてのもやはりベタ。

でも悪い意味ではなく“たかが女子高生の青春の1ページ”なんてこんなものでいいのかもしれません。

なんだかんだありつつも最後はやはり彼氏ですしね。(笑)

ラベル:小説
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2016年04月05日

「酒飲みの医学」田多井吉之介

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昭和44年に出版された本です。

創元医学新書という医学専門のシリーズですが、まったく堅苦しくなく読みやすかったです。

お酒の成分の解説から始まり、アルコールは体にどのように吸収され排泄されるのか。

心臓や血管、肝臓、消化器などへの影響。

脳卒中との関係。

栄養としてどうなのか。

アルコール中毒や悪酔い二日酔いについての解説。

セックスについてはどのように影響するのか。

などなど、いろんなことについて海外での実験データなども紹介しながら書かれています。

飲酒と事故という章では「お酒の強さが普通の人なら、大ざっぱにいってお銚子に軽く一本かビール一本が、運転を誤らないための最高酒量と考えてよいでしょう」なんて記述があります。

いまならこのような記述は絶対に不可でしょう。

まだまだ大らかな時代でしたからねぇ。(笑)

最後の章では「飲酒とバイオリズム」として、生年月日からなんやら計算してアル中の起こりやすい日なんてのを算出しています。

これも時代ですかね。

笑わせていただきました。

ラベル:グルメ本
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2016年04月03日

「牡丹酒 深川黄表紙掛取り帖(二)」山本一力

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シリーズ2作目です。

山師の雄之助は土佐で辛口の酒『司牡丹』と出会います。

蔵元の黒鉄屋や酒盗を作っている中西屋と知り合った雄之助は、江戸で司牡丹を広めることを請け負います。

その役目は息子で定斎売りの蔵秀、女絵師の雅乃、文師の辰次郎、飾り行灯師の宗佑たちです。

紀文こと紀伊国屋文左衛門にも話を持ちかけ、協力を得て4人は土佐に向かいます・・・・。

道中でトラブルがあったり滞在先の土佐で宗佑と金太という少年との心温まる関係があったり。

そして巨大な司牡丹の飾り行灯を拵えて村の人たちを感動させたりもします。

大坂の土佐堀でも披露。

このあたりの話運びはさすがに山本一力ですね。

読ませます。

江戸に戻った蔵秀は富岡八幡宮の勧進相撲の日、大鳥居下に飾り行灯を据付ける掛け合いをまとめてきます。

当日、本殿の左右に十樽ずつの司牡丹を積み上げ、大鳥居の下にも十樽、土俵のわきにも一樽ずつ。

紀文のはからいで酒を振舞うためのぐい飲みが一万五千個。

話が盛り上がってきて、さてどのような広目が展開されるのかと思いきや、あっさりとそのシーンが省略されているではないですか。

これはちょっと肩透かしでした。

梯子をはずされた気分です。

このあともうひとひねりあるんですけどね・・・・。

これを読んでどうにも司牡丹を飲みたくなったのですが、ちょうど近所のスーパーで南国フェアをやっていまして司牡丹が出ていたので購入。

酒盗はなかったのでいかの塩辛をアテに飲みました。

作品に思いを馳せつつ、しみじみ旨しでした。

ラベル:時代小説
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2016年04月01日

「オタク学入門」岡田斗司夫

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1980年代に発生したというオタク。

当初はアニメやマンガのマニアを指していたと思いますが、今やその言葉も市民権を得、アニメやマンガ以外にも例えば鉄道オタクとか格闘技オタクとか幅広く使われるようになりました。

しかしこの本で書かれているのはまさしくアニメやマンガについてです。

私にもそれらのジャンルに凝った時期があり、ここに書かれているオタク的な見方をしていた時期がありました。

アニメなら原画を描くアニメーターによって絵や動きが違ってきます。

当然マニアはそこに個性を発見するわけでして、その走りともいえるのがこの本でも紹介されている金田伊功でしょう。

私もずいぶんとこの人の作品は追いかけました。(笑)

独特の構図、パース、ポーズ、爆発時の炎や光の描き方。

マンガでいえば大友克洋的な存在でしたね。

ブレイクしたのも両者同じくらいの時期でしたし。

亜流が多数発生したのも同じく。

その後は板野一郎。

マニアのあいだでは板野サーカスと呼ばれていたスピード感ある戦闘機の空中戦、ミサイルの動き。

本書を読みながら「そうそう」と頷いていました。(笑)

その他映画についての分析もあります。

「2001年宇宙の旅」や「スター・ウォーズ」などの制作裏話など。

どちらも観たことありませんが(笑)、へぇと思いました。

巻末には「機動戦士ガンダム」の監督である富野由悠季との対談も収録されています。

ラベル:漫画本
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