2016年04月03日

「牡丹酒 深川黄表紙掛取り帖(二)」山本一力

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シリーズ2作目です。

山師の雄之助は土佐で辛口の酒『司牡丹』と出会います。

蔵元の黒鉄屋や酒盗を作っている中西屋と知り合った雄之助は、江戸で司牡丹を広めることを請け負います。

その役目は息子で定斎売りの蔵秀、女絵師の雅乃、文師の辰次郎、飾り行灯師の宗佑たちです。

紀文こと紀伊国屋文左衛門にも話を持ちかけ、協力を得て4人は土佐に向かいます・・・・。

道中でトラブルがあったり滞在先の土佐で宗佑と金太という少年との心温まる関係があったり。

そして巨大な司牡丹の飾り行灯を拵えて村の人たちを感動させたりもします。

大坂の土佐堀でも披露。

このあたりの話運びはさすがに山本一力ですね。

読ませます。

江戸に戻った蔵秀は富岡八幡宮の勧進相撲の日、大鳥居下に飾り行灯を据付ける掛け合いをまとめてきます。

当日、本殿の左右に十樽ずつの司牡丹を積み上げ、大鳥居の下にも十樽、土俵のわきにも一樽ずつ。

紀文のはからいで酒を振舞うためのぐい飲みが一万五千個。

話が盛り上がってきて、さてどのような広目が展開されるのかと思いきや、あっさりとそのシーンが省略されているではないですか。

これはちょっと肩透かしでした。

梯子をはずされた気分です。

このあともうひとひねりあるんですけどね・・・・。

これを読んでどうにも司牡丹を飲みたくなったのですが、ちょうど近所のスーパーで南国フェアをやっていまして司牡丹が出ていたので購入。

酒盗はなかったのでいかの塩辛をアテに飲みました。

作品に思いを馳せつつ、しみじみ旨しでした。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 03:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする