2016年05月17日

「書店ガール3 託された一冊」碧野圭

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吉祥寺の新興堂書店で働く西岡理子と小幡亜紀。

30歳になった亜紀は今や中堅の立場です。

育休から明けて職場に復帰したものの文芸担当からは外され、現在はビジネス書の担当です。

文芸担当時代は自分が仕掛けた本が本屋大賞を受賞しプレゼンテターに選ばれたり、出版社の営業マンたちとの交流もありましたが現在は寂しいものです。

不慣れな経済やビジネス書にはモチベーションも上がりません。

客の問いかけにも対応できず失敗を重ね、落ち込む毎日です。

理子は現在吉祥寺店の店長であり東日本エリアのエリア・マネージャーに昇格しました。

新たに傘下に加わった櫂文堂書店のリニューアルのため宮城県の本店にやってきた理子。

店長代理の沢村と出会い、被災地の現状を知ることになります・・・・。

いつもながら話作りが上手いなと思いますね。

今回は東北の震災を取り上げ、もちろんフィクションではありますが被災した人たちの生活や心情を描いています。

そんな人たちに書店員としてなにができるのか。

そのあたりをイベントにした話の持って行き方にややベタではありますが、心動かされてしまいます。

イベントでは実在の作家やその作品がずらりと紹介され、現実にリンクして内容にリアリティを与えています。

亜紀の仕事に憧れる新人バイトの登場もリフレッシュ感あり。

仕事と子育てという女性にとっての大きなテーマも亜紀というキャラクターを通して描かれています。

それぞれの人物が困難を乗り越え、次のステップに進む成長の物語でもあります。

次作も楽しみに読ませていただきましょう。

ラベル:小説 本・書店
posted by たろちゃん at 03:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする