2016年06月30日

6月の一冊

今月は14冊読みました。
 
・「晴天の迷いクジラ」窪美澄
・「食は三代 -東西食文化考-」出井宏和
・「侠飯」福澤徹三
・「そこのみにて光輝く」佐藤泰志
・「ズームーデイズ」井上荒野
・「【映】アムリタ」野崎まど
・「噂の眞相七月別冊 噂の匿名座談会」
・「あなたがいてもいなくても」広谷鏡子
・「全日本お瑣末探偵団 トホホ・・・コラム100連発!」綱島理友
・「阿修羅ガール」舞城王太郎
・「パイナップルの丸かじり」東海林さだお
・「人生を教えてくれた 傑作! 広告コピー516」メガミックス編
・「ブリージング・レッスン」アン・タイラー
・「「食」繁盛店からトレンドをよむ」おおやかずこ

「晴天の迷いクジラ」、鬱病、過労死、ブラック企業・・・・最近頻繁に目にする言葉です。

そんな世の中でもがんばって生きていかないといけないんだなと思わせる作品でした。

「食は三代 -東西食文化考-」、食文化について書かれたエッセイ。

東西や海外の事情についても触れられています。

「侠飯」、料理好きなヤクザというミスマッチ感が楽しい作品。

最近はグルメ小説流行りですね。

「そこのみにて光輝く」、地味なんですけどそこにひたむきさと味わいを感じさせる小説です。

立松和平、中上健次、佐藤正午といった雰囲気があります。

「ズームーデイズ」、男に翻弄される女の話。

でも主人公を憎めません。

「【映】アムリタ」、キャラクターはいいと思ったんですけどね。

内容的にはあともう一声といったところでしょうか。

「噂の眞相七月別冊 噂の匿名座談会」、いろんな業界の裏話を暴露した座談会の総集編。

ま、下世話といえばそうなんでしょうけど。

「あなたがいてもいなくても」、お花畑とまではいいませんけども、なんともまあ性善説な人たちなことか。

でもそれなりにいい小説でしたけどね。

「全日本お瑣末探偵団 トホホ・・・コラム100連発!」、タイトルどおり瑣末なコラム集です。

頭を使わずひまつぶしに読むにはいいかと。

「阿修羅ガール」、よくわからんなりにパワーのある作品です。

宮本輝が三島賞の選考会で「ええかげんにせえや」と怒った問題作。(笑)

「パイナップルの丸かじり」、パイナップルの形状から切り方におよび、その美味しさを絶賛。

ショージ君は相変わらず絶好調です。

「人生を教えてくれた 傑作! 広告コピー516」、なるほどと思うのもあればなんだかなぁと思うのもあり。

懐かしいのがいくつもありました。

「ブリージング・レッスン」、1日の出来事をたっぷりとした長編に仕立てた作品。

上手いものだなと思います。

「「食」繁盛店からトレンドをよむ」、繁盛店を見てトレンドを読むのは後追いではないでしょうか。

世の中の空気を読み取ってトレンドを作るべきだと思うのですが。

今月は粒ぞろいな印象がありました。

その中で1冊となりますと・・・・。

そうですね、窪美澄「晴天の迷いクジラ」にいちばん手応えを感じましたか。

6月の一冊はこれで。

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posted by たろちゃん at 03:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月28日

「「食」繁盛店からトレンドをよむ」おおやかずこ

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現在の「食」のトレンドはどのようになっているのか。

客は店にどのようなことを求めているのか。

それに対応するには。

というわけでマーケットをいろいろと分析し、食に関わる企業にアドバイスしておられます。

現在人気のある店を例に取り上げ、この店はここが他店と違うんだ、このようなコンセプトだから繁盛しているんだと。

ま、おっしゃることはごもっとも。

しかし読んでいて「それって後出しジャンケンみたいなものでは」とも思いましたけどね。

実際にアイデアを出して成功させている企業は立派だと思います。

でもそれを取り上げて「どう、すごいでしょ」みたいなことを上から目線的に書かれても、それってあなたがやったことじゃないやんと。(笑)

実際に会社を経営し人を使い商売を繁盛させるのと、第三者の立場でデータを並べて机上で理論展開しアドバイスするのは別物ですからね。

もちろんそのような客観的な立場からの意見は重要だと思いますが。

なかなかこのようにいろんなデータを収集するのは難しいですし。

ですが競馬や宝くじの必勝法なんて本を出している人はたくさんいますけども、実際にそれで金持ちになった人はいません。

経営コンサルタントが自らの会社を倒産させたなんて例もよくありますしね。

なんて、かなり意地悪い読み方をしてしまいました。(笑)

posted by たろちゃん at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月26日

「ブリージング・レッスン」アン・タイラー

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幼友達であるセリーナの夫が亡くなり、葬式に出席することになったマギー。

修理に出していた車を受け取り、工場を出たところでいきなりトラックと接触事故を起こします。

そのまま当て逃げして持ち帰った車を見た夫のアイラは呆れます。

せっかく修理に出した車がなんでまた傷物に・・・・。

その車で葬式のためアイラの運転で出かけたのはいいのですが、とにかく道中や行った先でのマギーの言動がひたすら問題を引き起こし話をややこしくしてしまうのです。

とにかくなにをやっても裏目に出てしまうマギー・・・・。

440ページほどの長編なのですが、葬式に行って帰ってくるまでのたった1日を描いています。

いやぁ、日常の描写がこれほどの長編小説になるという見事なお手本ですね。

まるでスルメのようにじわじわと味わいが滲み出して来ます。

突出した事件があるわけではありません。

ひたすらマギーの出しゃばりでおせっかいによる空回りな出来事の連続です。

「ゆかい~なサザ~エさん♪」的にそんなマギーを微笑ましく思える読者は大人だと思います。

フィクションとはいえ、私は「このクソ女、どつきまわしたろか!」と思うほど腹が立ちましたね。(笑)

ドジでおっちょこちょいな可愛げのある女として微笑ましく許容できればいいのですが、私には無理でした。

このような女は大嫌いです。

しかしそのように思わせるキャラ設定が見事ですし、なにしろ1日の出来事をこれだけの枚数を費やして読ませる筆力はあっぱれだと思います。

他の作品もまたぜひ。

ラベル:海外小説
posted by たろちゃん at 03:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月24日

「人生を教えてくれた 傑作! 広告コピー516」メガミックス編

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コピーライターブームというのがありました。

1980年代、ちょうどバブルの時代と重なっていましたっけ。

当時はまあ時代の先端をいっていたような職業でした。

いわゆる誰もが憧れる“ギョーカイ”でしたし。

なんといってもたった1行(数行の場合もある)の文章でドバッとお金がもらえる(らしい)んですから。

糸井重里氏が『おいしい生活。』というコピーでギャラが1000万円なんて噂も流れまして、そりゃそんなので大金がもらえるのならと誰しも思いますよね。

私の身の回りにもいました。

知性も教養もろくな社会経験もないのにコピーライターを目指しているバカが。(笑)

仕事の内容は私もよく知りませんけども、外から見るほど甘くて楽な仕事ではないはずですが。

しかしバブルの浮ついた時代にもてはやされたのは確かです。

さて、この本では80年代以降の傑作コピーを516本取り上げています。

でもいいコピーというのはなんなんですかねぇ。

読んで思ったのは、正直、素人でも書けるやんと思えるのがほとんど。

やたら読点を打ちまくってるのも気持ち悪い。

短い文章で言葉を強調するためにそうなるのでしょうが。

なるほどこれはと思えるのは数本です。

だけどやはりプロと素人の差というのは歴然としてあるんでしょうね。

私はいまだそれがわからないのですが。

posted by たろちゃん at 03:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 『め』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月22日

「パイナップルの丸かじり」東海林さだお

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パイナップルは奇怪な形をしていると著者は書きます。

なるほど、果物としてあのデコボコイガイガはちょっと他にないですね。

みかん、りんご、バナナ、西瓜・・・・。

みんな表面はつるりとしています。

人間でいえばくどい顔だと。(笑)

パイナップルをどのように切るかということが書かれているわけですが、しかし西瓜もそうですけどあまり丸ごとで買う人は少ないような。

たいがいカットされたものか缶詰じゃないですかね。

他にはジンギスカンブームが取り上げられています。

ありましたねぇ、そのようなのが。

いっときあちこちに店ができましたけども、いまやほとんどがなくなっています。

美味しいんですけどね。

なぜか定着しませんでした。

その他「冬のソナタ弁当」だの「1000円バーガー」だの「百円均一居酒屋」だの。

著者のバイタリティは相変わらず健在です。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする