2016年06月06日

「侠飯」福澤徹三

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タイトルは「おとこめし」と読みます。

就職活動が全滅状態の大学生、若水良太。

ある夜のこと、帰宅すると良太の住むマンションの前で3人対2人のヤクザ同士の銃撃戦に巻き込まれます。

敵と勘違いされ撃たれる寸前に助けてくれたのが2人組のひとり、組長の柳刃竜一です。

命を助けてもらったのはいいのですが、柳刃とその子分である火野が良太のマンションに居座ってしまいます。

意外なことに柳刃はきれい好きで料理が得意。

散らかり放題だった部屋をきれいに片付け、冷蔵庫やら炊飯器やらフライバンやらを勝手に新しいものに取替え、毎日いろんな食材や調味料をネットで取り寄せ、せっせと朝晩料理を作ります。

食費も浮くし料理は美味しいのでそれはありがたいのですが、友達が家に来るのを拒否し続けて怪しまれるし、これが警察に見つかれば犯人蔵匿罪になってしまいます。

いったい男たちはいつまでマンションに居座り続けるのか悩む良太ですが・・・・。

ここ最近ずいぶんとグルメ小説が増えてきましたね。

このジャンルではようやくマンガに追いついてきたかなという感じです。

料理好きなヤクザというミスマッチな設定で読ませるこの作品。

まず目次を見ますとそれぞれの章のタイトルが興味をそそります。

「オイルサーディンとカマボコとリンゴとネギでなにを作るか」、「チャーハンはパラパラじゃないほうが旨い」、「ゴミ袋とレンジで作る刑務所の飯」、「ステーキはA5ランクよりスーパーの特売品」などなど。

内容を読んでみますとタイトルから期待するほどのものではないんですけどね。(笑)

ヤクザがずっと学生のマンションに居座り続けるという設定は説得力なく非現実的ですが、コメディ小説として読めばまあそんな設定も許容されるでしょう。

料理を柱にしつつ良太の就活と成長を描いた小説でもあります。

最後は意外な展開であり、ちょっとほろっとさせられました。

ラベル:グルメ本 小説
posted by たろちゃん at 03:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ふ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする