2016年09月08日

「松田聖子と中森明菜」中川右介

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現在は昔のように歌番組もなくなり、それに連れてアイドル歌手という存在も廃れてきました。

今はソロではなくグループが人気あるようですね。

さて、松田聖子と中森明菜。

1980年代を風靡したアイドル歌手です。

1970年代に山口百恵というスターがおり、80年に引退。

それと入れ替わるように登場してきたのが80年デビューの松田聖子です。

そしてやや遅れて82年にデビューしたのが中森明菜。

この年は『82年組』と呼ばれるアイドルが多くデビューしています。

松本伊代(デビューは81年)、小泉今日子、三田寛子、堀ちえみ、早見優、石川秀美など。

松田聖子と中森明菜、この2人は非常に対照的でした。

いかにもアイドルじみた演出で“ぶりっ子”とまで言われた松田聖子に対して、素のままで不本意ながらも“ツッパリ”のイメージを持たれた中森明菜。

この本では相反する2人が80年代という時代をどのように駆け抜けたのか、売り出すための業界の戦略や思惑、本人の思想も分析しながら活動の軌跡を検証しています。

松田聖子は昔のようにヒット曲を出すことはなくなりましたが、しかしいまだに一線で活躍していますね。

歌唱力も抜群ですし、紅白では大トリも務めました。

そしてその生き様はスキャンダルなどものともせず、多くの女性たちにも影響を与え、いまや女王としての風格さえあります。

いっぽう中森明菜、アイドル歌手としての活動だけではなくその生き様も対照的です。

自殺未遂がありました。

その後は精神的にも体調的にも上向きではないようで、表舞台からは姿を消しました。

2014年には紅白に出場し数年ぶりに歌手活動を再開したそうですが、その姿はかなり痛々しかったようですね。

2人の活動を傍から見ていれば“明暗”という言葉が浮かんでしまいます。

80年代というアイドル歌手にとっての黄金時代をくぐり抜け、新たな魅力を見せ続ける松田聖子。

袋小路に迷い込んでしまった中森明菜といったところでしょうか。

posted by たろちゃん at 03:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 『な』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする