2016年09月12日

「まぐろ土佐船」斎藤健次

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フリーのライターをしていた著者がある日新聞にマグロ船の記事を見つけます。

仕事に行き詰まり不健康な生活をしていた著者はその世界を体験したいという強い好奇心に駆られ、マグロ船に乗ることを決意します。

高知に渡り船員斡旋所を訪ねたものの、経験も船員手帳も無い人間をまともに相手してくれません。

しかしスナックのバーテンとして住み込みで働き、漁師や地元の人たちに溶け込んで意志を理解してもらい、ようやく認めてもらうことになります。

いざ航海へ・・・・。

いやぁ、なんとも過酷な世界ですね。

もちろん仕事は厳しい。

暴風雨もあります。

まさに死と隣り合わせです。

怪我や病気になってもほいほいと病院に行くわけにはいきません。

著者が乗った船でも怪我人が出、病人が出ています。

他の船では死者も出ています。

私なんかはまず100%無理ですね。

10分でダウンでしょう。(笑)

周りは何も無い海の上です。

何年も日本に戻れませんし、気が狂ってしまうかもしれません。

実際ノイローゼになる人もいるようです。

人間関係も濃密であり複雑です。

著者は3度航海されたそうですが、2度目からはコック長としての乗船です。

なので料理についても触れられているのですが、食事は閉ざされた船の中での貴重な楽しみですね。

このあたりは以前に読んだ「面白南極料理人」に共通したものを感じます。

まぐろにマヨネーズなんて食べ方もさっそく真似してみました。(笑)

1770日もの男たちの壮絶なマグロ漁を描いたこの作品、一般人には知られざる世界を読ませてくれる貴重なノンフィクションです。

posted by たろちゃん at 03:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする