2016年10月26日

「千年の愉楽」中上健次

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連作短編集。

路地に住む中本の血を引く男たちの物語です。

ヤクザだったり色事師だったり盗人だったり。

どの男も若くして死んでいきます。

そんな男たちを取り上げて赤ん坊の頃から見続けてきたのが産婆のオリュウノオバ。

主人公は代われどオリュウノオバの目はずっと路地にあり続けます・・・・。

なんといいますか、古代神話のような雰囲気がありますね。

見事に“世界”を創り上げています。

路地やそこに住む者たちのことを俯瞰で見ているようなオリュウノオバの視点はまるで神のよう。

もしかして何百年も生き続けているのではないかと思わせるものがあります。

読んでいるとなんだか時間を超越しているような気がしてきます。

男たちの生と死。

身体に流れる中本の血。

倫理など存在しないごとくの生き様。

なんとも濃い物語です。

さすがの中上健次ですね。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 17:23| Comment(1) | TrackBack(0) | 『な』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする