2016年11月15日

「身体のいいなり」内澤旬子

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38歳で乳癌になった著者の闘病エッセイ。
闘病記というよりは闘病エッセイといったほうがしっくりくるように思います。
乳腺全摘出という女性にとって非常につらいことになったわけですが、しかしどこかあっけらかんとしているんですね。
「人間なんてどうせ死ぬんだし」という達観した視点がなんとも頼もしいような清々しいような。
摘出のあとは乳房再建です。
このあたりの体験談もけっこう赤裸々ですが、淡々と綴っておられます。
退院後自宅に戻ってゆっくり胸を見て、左右とんでもない方向を向いていて仰天したなんてなんとも生々しく体験者ならではのレポートです。
以前に読んだ「世界屠畜紀行」も屠畜という仕事をイラスト入りであっけらかんと取材し紹介しておられました。
これも著者のキャラといいますか作風といいますか。
そして驚くことに癌になってからのほうが健康になったといいます。
アトピー性皮膚炎や冷え性、無排卵性月経などいろいろ抱えていたのが治まり、夢のような日々を送れるようになったとのことです。
う~ん、なんだかそれもいかにも著者のキャラらしいなと思ったり。
大変な闘病の記録ではあるのですが、読み物として面白く力付けられる一冊となっています。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『う』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする