2016年12月03日

「ツインズ twins 続・世界の終わりという名の雑貨店」嶽本野ばら

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「ミシン」に収録されている「世界の終わりという名の雑貨店」の続編です。
前作で『君』を亡くした『僕』は無気力になり、睡眠薬を大量に飲む廃人のような生活です。
余生に入る前にやっておかなければならないことがあると、僕は君の手紙に返事を書き始めます。
書き上がったその小説風の文章に「世界の終わりという名の雑貨店」というタイトルを付け、出版社で文芸誌の仕事をしている知人に送ります。
それが単行本を企画し出版している女性編集者の目に止まり、僕は作家としてデビューすることに。
予想以上にその作品は売れ、僕は新しい作品を期待されます。
しかしあの作品以上のものなんてなかなか書けるものではありません。
そんなとき教会で『彼女』と出会うのですが・・・・。
前作との関わりが入れ子構造になっているのですね。
つまりこの作品で書いた君への返信が前作であったと。
君を亡くし、新たに目の前に現れた彼女に僕は運命的な出会いを感じます。
彼女は言います。
貴方の存在は自分と双子(ツインズ)であると。
僕は彼女に君の姿を重ねつつ新しいパートナーとして生きていくことを決意するのですが、ちょっとまあ都合のいいやっちゃなと。(笑)
君に対する気持ちは純愛であり、また奇行癖のある彼女に付き添う気持ちも愛がないとできないことではあるでしょうけど。
そうそう純愛を連発するなよと。
ただその気持ちは君への後悔と償いの気持ちでもあります。
今度こそもう一度、と。
ま、新しく恋愛するときは誰しもそう思うんですけどね。(笑)
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする