2016年12月13日

「彼女のしあわせ」朝比奈あすか

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栗林家は両親と3姉妹の5人家族。
現在、姉妹はそれぞれ独立して暮らしています。
三女で27歳の桃井凪子は過去の経験や病気のこともあり、セックスもできず子供を産むこともできません。
姉たちも知らないそんな問題を抱えつつ、しかし夫の亮一はそれを理解し凪子を受け入れてくれています。
次女の梅原月子は33歳の専業主婦。
夫の転勤で田舎暮らしが不満です。
もうすぐ3歳になる娘をほったらかしにして、自身のブログ更新に熱中しています。
長女の征子は百貨店で催事の企画運営を担当する副部長。
36歳、独身のキャリアウーマンです。
マンションも購入しこれからも独りで生きていくつもりですが、一抹の寂しさも感じています。
母の佐喜子は62歳。
夫と姑に愛想を尽かし、ついに家出してしまいます。
そんなそれぞれ悩みや傷を抱えた4人の女性たちの物語・・・・。
当たり前のことですが誰もが問題を抱えているのだなと。
それは外(他人)からはわからないんですよね。
凪子の体のことは両親と夫しか知りません。
月子はブログで実際とは全然違うオシャレな生活を演出しています。
征子は傍から見れば優雅ですが、心の中はにはつねに「これでいいのか」という引っ掛かりがあります。
佐喜子も夫と姑に対して長年辛抱してきました。
ざっくりと言えばこの小説のテーマは最初の1行に集約されているのかもしれません。
凪子の中学時代の担任が生徒たちに言った言葉。
「本当に欲しいものは手に入らない。それが人生なんです。」
でもそんな中で人は皆ささやかな幸せを見つけていくんですよね。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする