2017年02月27日

2月の一冊

今月の読書は下記の13冊でした。

・「少女には向かない職業」桜庭一樹
・「少女マンガ家ぐらし」北原菜里子
・「どら焼きの丸かじり」東海林さだお
・「漁師だけが食べている直伝浜料理」野村祐三
・「ロックンロール・ウイドー」カール・ハイアセン
・「ブラ男の気持ちがわかるかい?」北尾トロ
・「大局観 自分と戦って負けない心」羽生善治
・「キッド」木内一裕
・「ラジ&ピース」絲山秋子
・「幸せまねき」黒野伸一
・「英国一家、日本を食べる」マイケル・ブース
・「中国で、呑んだ! 喰った! キゼツした!」江口まゆみ
・「群青の夜の羽毛布」山本文緒

「少女には向かない職業」は思いのほか読み応えのある内容でした。
もっとライトな感じかなと思っていたもので。
「少女マンガ家ぐらし」は少女マンガ家の日常を書いたエッセイといいますか、マンガ家を志す人たちへのアドバイス書といいますか。
マンガに興味ある人は面白く読めるのでは。
「ロックンロール・ウイドー」、今まで読んできたこの作家の作品と比べるといまいちストレートすぎましたかね。
「キッド」、これはワクワクしながら読めました。
今のところこの作者はハズレなしです。
「幸せまねき」、家族の絆や少年の成長の物語でもありますね。
突出したものはありませんけども。
「群青の夜の羽毛布」は久しぶりの山本文緒でした。
好きな作家です。
これはちょっと怖い系の話。
さてさて、この中から今月の一冊をば。
やはり「キッド」が頭ひとつ抜きん出ていましたね。
スピード感、目まぐるしい展開。
いいエンターテイメント小説でした。
今月はこれで。
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2017年02月25日

「群青の夜の羽毛布」山本文緒

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さとる(女性)は母と妹との3人暮らし。
大学在学中に体調を崩し中退して4年。
24歳になりますが現在は家事手伝いです。
教師をしている母はとても厳しく絶対服従。
門限も夜の10時。
やがてさとるは近所のスーパーで働く大学生の鉄男と付き合い始めます。
鉄男はさとるに夢中なのですが、どうも神経症的なさとるの言動にとまどいを感じます。
どうやら母親の管理が厳しすぎ、自分を押し殺しているように思えるのです。
そんな息苦しい家庭がさとるをだんだんと追いつめていき、鉄男との付き合いにも影響を及ぼしてきます。
さとるの家庭とはいったい・・・・。
怖い小説ですね。
冒頭と所々にモノローグが挿入されるのですが、最初はこれがなんのことかいまいちわからない。
しかし読み進むにつれ、ちょっと異様な事態を感じます。
そしてさとるの人生、恋愛、そういったものが母親により抑圧され、精神的な崩壊に近づいていくんですね。
この怖さは「恋愛中毒」に通じるものがあります。
精神的に追い詰められる怖さ。
こういう小説もまた山本文緒の上手さだなと思います。
ラベル:小説
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2017年02月23日

「中国で、呑んだ! 喰った! キゼツした!」江口まゆみ

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通訳やコーディネーターを一切介さず、丸腰で現地の人の中に入って、酒を飲んでくる。
これが著者の取材のモットーだそうです。
しかも中国の奥地にまで出かけていくのですからハンパではありません。
少数民族の多い南部へと旅立ち、言葉が通じないながらも身振り手振りで現地の人に地酒を所望し、一緒に飲んで酔っぱらう。
実に豪快ではないですか。
土地柄ということもあるのでしょうか、読んでいますと皆さん快く受け入れてくださっているようです。
やはり酒は人をつなぐのでしょうか。(笑)
よく飲み屋なんかで初めて会った見ず知らずの人と仲良くなって盛り上がったりしますもんね。
それの国際版といいますか冒険版といいますか。
私など小心者で出不精なのでこんな行動はぜったいに無理です。
ちなみにこの本で紹介されている白酒の高級酒『五粮液』は、著者が日本に紹介したとのこと。
しかし知名度アップとともに値段が高騰してしまったとか。
本書で紹介せず、隠れた中国の銘酒としておいたほうがよかったかもと、ちょっと後悔しておられたり。
そう、こういうことってありますよね。
紹介するとハイエナのように一気にたかってくる人たち。(笑)
一般には知られていなかったお気に入りの店なんかも、ネットで紹介したとたんわやくちゃにされます。
土足で踏み込んでくるような連中の多いこと。
私も何度もそういう経験がありますね。
それはともかく、この著者、現地の人に交じってよくもまあ飲んで食べたことよ。
あっぱれ。
ラベル:グルメ本
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2017年02月21日

「英国一家、日本を食べる」マイケル・ブース

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著者はイギリスのフードジャーナリスト。
知り合いの日本人からもらった一冊の本に大きな影響を受けます。
その本とは「JAPANESE COOKING A SIMPLE ART」。
英語で書かれた日本料理のバイブルともいわれる辻静雄の名著です。
著者はほとんど衝動的に日本へ行って自分の目と舌で日本料理を見極める決心をします・・・・。
タイトルの通りイギリス人一家が日本を訪問し、北海道から沖縄まで食べ歩いた3ヶ月間の記録です。
やはり読みどころは外国人の目に日本の料理はどのように映り、舌はどのように感じたのかというところですね。
日本料理といっても高級な料亭だけではなく、新世界の串カツや博多の屋台ラーメンなどいわゆるB級グルメもしっかりと調査。
服部栄養専門学校の服部幸應氏や辻調理師専門学校の辻芳樹氏にも会って食事を共にしておられます。
単身ではなく家族でというところもミソでしょうか。
食事だけではなく日本の文化にも触れ、発見と驚きに満ちた子供の反応などが書かれています。
このあたりが本書をちょっとユーモラスにしています。
もちろんすべての店で子供連れというわけではありません。
内容には多少の脚色もあるように思えるのですが、まあそれはそれで読み物としてこの本の個性でもあるでしょう。
ラベル:グルメ本
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2017年02月19日

「幸せまねき」黒野伸一

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中山家は4人家族です。
真太郎は45歳の会社員。
仕事だ付き合いだと家庭のことはほったらかしです。
妻の小絵は38歳の専業主婦。
そんな夫に愛想を尽かしてテニスのコーチと不倫に走ります。
長女の稔は17歳の高校2年生。
クラスの問題児と付き合い始め、色気づいてきました。
長男の翔は11歳の小学5年生。
学校でいじめられています。
そしてペットが2匹。
三毛猫のミケとコーギーのタロウ。
バラバラな中山家はいまにも崩壊しそう・・・・。
家族小説です。
それぞれの家族の日常が描かれているわけですが、ペットの2匹の視点からも描かれているのがユニーク。
「吾輩は猫である」みたいなものですね。
家族ひとりひとりの事情や悩み、それらが人間以外の客観的な視線でとらえられています。
そしてペットと家族の絆や愛情。
なんだかんだいいつつやはりどこかで家族はつながっているわけで、ペット2匹が要の役所となっています。
長男のいじめ問題や長女と問題児の関係についても、犬のタロウがいい役目をしています。
ペットの視線を取り入れるのはもしかしたら賛否の分かれるところかもしれません。
なくてもいいとは思います。
そのほうが硬くはなりますが、引き締まってよいのでは。
しかしそれがあってこそのこの作品なわけで、ユーモアといいますかちょっとファンタジーな味付けになっていますね。
ただ私は猫が大嫌いなので、ミケの存在はなくてもいいかと。(笑)
トータルな感想としましては、やはりペットの視点がどうかなといったところです。
ラベル:小説
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