2017年02月01日

「少女には向かない職業」桜庭一樹

CIMG2996.JPG
大西茜は13歳の中学2年生。
山口県下関の沖合にある島に住んでいます。
父親は5歳の時に亡くなり、現在は義父と母親との3人暮らし。
いつも不機嫌な母親とはしっくりいっていません。
義父は仕事もせず毎日酔っぱらっているアル中です。
留守中に小遣いを盗まれたり大事にしていたゲームのデータを壊されたり、暴力をふるわれたり。
夏休みに入り、地味なクラスメートの宮乃下静香と親しくなった茜は、静香の立てた計画でそんなろくでもない義父を殺すことに・・・・。
読む前はちょっとオタクなラノベかなと。
ま、そういう雰囲気もあるのですが、いや、でもじゅうぶんに読まされましたね。
2人組の少女が殺人を計画し実行するという話なわけですが、女子中学生の家庭や友達に対しての脆くて不安な気持ちもしっかりと描かれています。
まだ自分ひとりでは生きていけない少女の大人に対する怒りや恐怖や絶望感。
ひりひりするような痛みを感じます。
そして秘めた残虐性。
「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」にもそのようなものがありましたね。
こういう話を淡々と書くのがこの作者のすごいところでしょうか。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする