2017年02月25日

「群青の夜の羽毛布」山本文緒

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さとる(女性)は母と妹との3人暮らし。
大学在学中に体調を崩し中退して4年。
24歳になりますが現在は家事手伝いです。
教師をしている母はとても厳しく絶対服従。
門限も夜の10時。
やがてさとるは近所のスーパーで働く大学生の鉄男と付き合い始めます。
鉄男はさとるに夢中なのですが、どうも神経症的なさとるの言動にとまどいを感じます。
どうやら母親の管理が厳しすぎ、自分を押し殺しているように思えるのです。
そんな息苦しい家庭がさとるをだんだんと追いつめていき、鉄男との付き合いにも影響を及ぼしてきます。
さとるの家庭とはいったい・・・・。
怖い小説ですね。
冒頭と所々にモノローグが挿入されるのですが、最初はこれがなんのことかいまいちわからない。
しかし読み進むにつれ、ちょっと異様な事態を感じます。
そしてさとるの人生、恋愛、そういったものが母親により抑圧され、精神的な崩壊に近づいていくんですね。
この怖さは「恋愛中毒」に通じるものがあります。
精神的に追い詰められる怖さ。
こういう小説もまた山本文緒の上手さだなと思います。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする