2017年06月05日

「好かれようとしない」朝倉かすみ

CIMG3071.JPG
恋愛に対して奥手でシャイな二宮風吹25歳。
旅行から帰ってきたものの、スーツケースの鍵が開きません。
大家さんの紹介で来てもらったのが鍵屋の国友哲治。
風吹は一目惚れします。
もう一度声を聞きたい、逢いたい、喉仏を見たい。
風吹は片思いに悶々とするのですが・・・・。
主人公風吹の庶民感がいいですね。
トレンディドラマ(いまや死語ですか 笑)に出てくるような、非現実な日常生活を演じているような女性ではありません。
鍵屋を待つあいだはずしたブラジャーの跡をごりごり掻いてみたり、鍵屋が来てからは息が酒臭くないか気にしてみたり、もう一度だけ穿いたら捨てるつもりだった肌色のパンツを部屋に干してあるのを焦って隠してみたり。
等身大(?)な女性です。
もう一度鍵屋に逢いたいがために、部屋の鍵を失くしたと嘘をついてみたり。
そんな男性に対してちょっと不器用で健気な女性がいかにして憧れの男とお近付きになるか。
「好かれようとしないことよ」と大家はいいます。
主人公の恋愛以外にも親友の恋愛やダンス教室の講師とのエピソードが絡み、それがこの内容を小説としています。
なんだかんだありつつも、わりと爽やかな恋愛小説かなという印象です。
で、この作者って文章の言い回しに独特の面白さがあるんですよね。
これはやはり言葉のセンスであり、この作者の強い魅力だと思います。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする