2017年07月01日

「将棋ボーイズ」小山田桐子

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歩(あゆむ)と名付けられた少年の名前の由来は将棋の『歩』です。
将棋好きのおじいちゃんが名付け親。
『歩』も大出世して『金』になるんだと。
そんな歩が高校に入学して選んだのが将棋部。
もちろんそこにはいろんな人物がいます。
中でも抜群の才能を持つ倉持。
そのような将棋部の中で、歩はどのように成長していくのか・・・・。
というストーリーだと思って読み始めたのですが、まあたしかにそりゃそうですけども。
どうも構成がまず過ぎるんじゃないでしょうか。
章が歩と倉持の視線で交互に語られます。
初心者の歩と経験者の倉持との対比を描こうとされたのでしょう。
ですが、あまりにも中途半端です。
まずは視点を歩か倉持に統一せいよと。
わざわざプロローグで歩の独白を書いています。
当然そうなると歩の視点で基本を通すべきではないかと思うのですが、章ごとに視点が変わり、むしろ作者の思い入れは倉持でしょうか。
結局エピローグもなく最終章は倉持で終わり。
プロローグがあるのにエピローグは無し?
歩で始めたのなら歩で終わっていただきたかった。
歩のおじいちゃんは結局どうなったんでしょう?
将棋の対局については棋譜も図面もありません。
これは将棋を知らない人にも読める小説としていいと思います。
そういうのを挿入した小説もありますが、読者を限定しますしね。
ですがそのようなハードがないのであれば、対局中の心理描写などのソフトをもっとじっくり読ませてほしかったと思います。
手に汗握るような緊迫感のあるやりとり。
そういうのもない。
とにかく中途半端な印象の小説でした。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする