2017年08月10日

「谷崎潤一郎マゾヒズム小説集」谷崎潤一郎

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谷崎潤一郎といえばマゾヒズムですよね。
そんな谷崎のマゾ短編を6編収録しています。
ただ内容は「痴人の愛」「鍵」、「瘋癲老人日記」などに比べるとさほどではありません。
最初に収められている「少年」はマゾに目覚める入り口でしょうか。
なんだかよくわからないままにマゾの魅力に支配されているというような。
「幇間」というのは男芸者でいわゆる太鼓持ちなわけですが、人に小馬鹿にされつつ惚れた女にもへりくだった男が主人公。
それが生きがいのようです。
「麒麟」は古代中国を舞台としています。
聖人をもってしても妃である夫人の振る舞いを抑えきれないというような話。
こんな女、有無を言わせずぶん殴ってやればいいのにと思うのですが、それを言っちゃお話になりません。(笑)
それほど魔性の魅力があり、またそのような悪女に従ってしまうのがマゾヒズム。
どれも肉体的にどうこうよりも精神的にひれ伏すような内容ですね。
まあマゾヒズム自体精神的なものですけども。
ちなみに表紙のイラストは中村佑介
以前に読んだ川端の「伊豆の踊子」の表紙は荒木飛呂彦でしたが、昔の文豪と現代の絵師とのミスマッチですね。
中村佑介のイラストはポップでカラフルなんですけど、どこかノスタルジック。
そして女性に色気がある。
本来なら丸尾末広とか太田螢一なんかが谷崎には合うように思いますが、中村佑介もこれでなかなか。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする