2017年10月15日

「草笛の音次郎」山本一力

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天明八年の江戸。
今戸の貸元、恵比寿の芳三郎のもとに佐原の兄弟から手紙が届きます。
香取神宮の祭りを見にこいと。
しかし芳三郎は風邪が抜けきっておらず体調が良くありません。
さりとて兄弟からの誘いを断るわけにもいかず。
代貸の源七に話をすると、源七は音次郎を名代として推します。
つまり芳三郎の名、組を背負って佐原に旅に出るわけです。
芳三郎には優男に思える音次郎ですが、源七の見る目を信用し佐原に出させることにします。
渡世人としての作法をみっちりと仕込まれ旅にでる音次郎ですが、道中いろんなことが待ち受けています・・・・。
いわゆる股旅物というやつですね。
渡世人としての言葉遣いもままならず、江戸を出たこともない音次郎が大きな役目を背負った旅を通じて、一人前の男に成長していく姿を描いています。
ただちょっと変わり様が急すぎる気もしましたが。(笑)
ですが音次郎の成長が微笑ましく頼もしく、渡世人のやりとりや言葉遣いも歯切れよく、非常に清々しいく心地よい読後感があります。
堪能しました。
やっぱり山本一力にはハズレがないなぁ。
ちなみに本作に登場する恵比寿の芳三郎は「深川駕籠」シリーズにも登場しています。
山本一力の作品にはこのような登場人物のリンクがあって、ファンとしてはそれも楽しみの一つです。
ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする