2017年12月02日

「安井かずみがいた時代」島崎今日子

CIMG3159.JPG

作詞家、安井かずみ。
といっても今の若い人はほとんど知らないでしょうね。
そもそも作詞家自体、そうそう名前が知られる存在じゃないですから。
ましてや現在は歌謡曲も廃れ、ミュージシャンが自分で作詞作曲して歌う時代です。
作詞家という職業も危うい。
1960年代にデビューした安井かずみは数々のヒット曲を連発し、時代の寵児となりました。
例えば郷ひろみの「よろしく哀愁」は彼女の作です。
その他、「わたしの城下町」、「危険な二人」、「赤い風船」、「不思議なピーチパイ」など、挙げていったらきりがないくらい。
そんな彼女の生涯を追ったノンフィクションです。
作詞で注目を浴びたばかりでなく、その生き様は当時の女性の憧れでもありました。
いまやもう廃れましたけど、一時期カリスマなんたらなんて表現が流行りましたよね。
現在の芸能人では安室奈美恵や浜崎あゆみなどが若い女性に大きな影響を与えたカリスマ的存在でしたが、当時はそれが安井かずみだったといえますか。
ファッションとかの見た目はもちろん、生き様でその存在感を示していたように思えます。
章によりいろんな著名人(26人)へのインタビューで安井かずみのエピソードや言動を紹介し、その人間性や魅力を浮き上がらせています。
独身時代、そして加藤和彦との結婚後。
なんともセレブなおしどり夫婦でした。
結婚後の安井の変化についても書かれています。
このあたり、経済的にはじゅうぶん自立した女性でありながら、決してフェミニズムを主張するわけではなく加藤に尽くす安井の姿が描かれています。
また加藤も安井に相当な神経を使って尽くしていたようです。
安井が亡くなってすぐの加藤の再婚にはいろんな意見がありますけども。
安井が逝去したのは1994年。
すでにピークは過ぎており、時代も作詞家ではないだろうという雰囲気。
でもご存命ならそのあとどのような仕事をされたのでしょう。
非常に興味あります。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする