2017年12月14日

「手のひらの音符」藤岡陽子

CIMG3153.JPG

瀬尾水樹は服飾メーカーのデザイナー。
29歳で途中入社して16年勤めてきましたが、会社が服飾業界から撤退するといいます。
愕然とする水樹。
このまま会社に残っても服飾デザイナーとしてのキャリアしかない自分は必要とされないだろう。
転職するべきなのか。
そんなとき、落ち込んでいる水樹のもとに高校の同級生だった堂林憲吾から電話があります。
恩師である上田遠子先生が入院したと。
帰省する水樹の記憶は子供の頃に遡ります・・・・。
現在の話をメインに、いや、過去の話をメインに現在の話が語られるといったほうがいいでしょう。
家族ぐるみで付き合っていた3兄弟のこと、デザイナーという進路に向かわせてくれた遠子先生のこと、そして恋心を抱いていた3兄弟の同い年だった信也のこと。
その信也は現在音信不通です。
信也はいま・・・・。
仕事、家族や友人、恩師との絆、別れや再会、さまざまなテーマを描きつつ、これからの新しい人生に光が射していく物語です。
派手ではありませんが力強さがあります。
タイトルが内容とちょっと遠い気がしますけど、過去の何気ないシーンが切り取ったように強く印象に残っていることがあったりしますしね。
そんな感じなのかなと。
じんわりと心が温まるいい作品でした。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『ふ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする