2018年01月17日

「泥の河 蛍川 道頓堀川」宮本輝

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3冊分を一度に読めるお得な一冊。(笑)
大阪の堂島川と土佐堀川がまじわるあたりに住んでいる8歳の信雄。
家は食堂を経営しています。
信雄は近くの橋の下に繋がれている舟に住んでいる喜一という少年と友達になります。
病弱な母と姉と暮らしている喜一。
3人はどのようにして日々の暮らしをたてているのか。
信雄の家が店仕舞いをして明日引っ越そうというある日、喜一の住む“家”がポンポン舟に曳かれていきます。
ひたすら追いかけて呼びかける信雄・・・・。(泥の河)
舞台は北陸富山。
竜夫の父重竜は若い頃は北陸でも有数の商売人でしたが、やがて事業に行き詰まり60歳を過ぎた今はもう立て直す気力もありません。
やがて重竜は亡くなり、竜夫と母の千代が残されてしまいます。
今後の生活をどうするのか。
そんな中、竜夫は近所の銀蔵爺さん、幼馴染みの英子、千代と一緒に一生に一度といわれるほどの蛍の大群を見に行きます。
竜夫たちが目にした光景は・・・・。(螢川)
武内というマスターが宗右衛門で営むリバーという喫茶店で働いている邦彦。
就職も決まらずマスターの誘いもあって、このままリバーで働いていくかとも考えたりしています。
武内には政夫という息子がおり、邦彦とは友達です。
政夫はあまり家にも寄り付かず、武内との関係はうまくいっていないようです。
武内は昔、賭けビリヤードで生計を立てていた時期があり、その血を引いてか政夫も同じ生活をしています。
その2人が大晦日の夜にビリヤードで対決することになるのですが・・・・。
タイトルからわかるように、どの作品も川を背景としています。
出会い、別れ、友情、男と女、親と子、今後の人生、いろんなテーマが描かれています。
どれも決して明るい話ではありません。
どんよりとしたイメージですね。
ですが独特の風情を感じるのは決して時代のせいだけではないでしょう。
もちろん作者の持ち味あってのこと。
やはりこんなじゅわっと味が沁み出るような小説が私は好きですね。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『み』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする