2018年02月28日

2月の一冊

今月は13冊の読書でした。

・「遮光」中村文則
・「藤子・F・不二雄のまんが技法」藤子・F・不二雄
・「人肌ショコラリキュール」蛭田亜紗子
・「日本全国 ソウルフードを食べにいく」飯窪敏彦
・「贋世捨人」車谷長吉
・「オール・アバウト・セックス」鹿島茂
・「ぽろぽろドール」豊島ミホ
・「熊の敷石」堀江敏幸
・「姫百合たちの放課後」森奈津子
・「まちがい食品学」河野友美
・「サブカル・スーパースター鬱伝」吉田豪
・「本にだって雄と雌があります」小田雅久仁
・「素人包丁記・海賊の宴会」嵐山光三郎

「遮光」、亡くなった恋人の体の一部を持ち歩く男。
愛情と狂気は紙一重なんでしょうか。
「藤子・F・不二雄のまんが技法」、ドラえもんをテキストに使いマンガの書き方をやさしく説明。
ハード面よりもソフト面の入門書ですかね。
「人肌ショコラリキュール」、エッチでライトな短編集。
そのぶん読み応えには欠けますか。
「日本全国 ソウルフードを食べにいく」、地方で親しまれている郷土グルメ。
所変われば食べ物も変わります。
「贋世捨人」、タイトルはまさに作者を言い表しているのかなと。
私小説作家といってもやはりフィクションなんですよね。
「オール・アバウト・セックス」、エロについて書かれた本の書評。
といってもコテコテなエロ本ではありませんが。
「ぽろぽろドール」、人形にまつわる話の短編集。
人は人形にいろんな思いを込めるのですね。
「熊の敷石」、紀行文のような小説です。
そのぶんちょっとさらりとし過ぎな感もありました。
「姫百合たちの放課後」、バカバカしいレズビアンコメディの短編集。
こういうのは堅苦しくなく楽しめますね。
「まちがい食品学」、時代により食品もまた変わっていきます。
もちろんそれについての常識も。
「サブカル・スーパースター鬱伝」、サブカルな人たちは40を過ぎると鬱になる?
体験者たちへのインタビュー集。
「本にだって雄と雌があります」、主人公の家系を巡る壮大な法螺話。
リアルをほどよく取り入れてうまく乳化させたフィクションです。
「素人包丁記・海賊の宴会」、この著者のグルメ本はゲテに近いB級グルメなんですよね。
まあ楽しいですけど。(笑)

今月はこれといって響く本はありませんでした。
そんな中から選ぶとすれば、「本にだって雄と雌があります」ですかね。
ここまで細部を固めて話を掘り下げて作られたことに感心。
今月はこれで。

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2018年02月26日

「素人包丁記・海賊の宴会」嵐山光三郎

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食エッセイです。
シリーズ第3弾。
サブタイトルは「海賊の宴会」。
表題作を読みますと、著者が学生時代、早朝に自転車で出かけ、通りがかりの家から牛乳を盗んでゴクゴク飲んだと。
これには盗み食い(飲み)の秘かな愉しみがあり、略奪した食べ物で宴会する海賊たちの宴会食と共通しているというのですね。
そして移動しながら(著者は自転車、海賊は船)飲食するということでも共通していると。
そんな強引な。(笑)
その他いろいろと過去の体験を書いておられます。
近所の大火事で母親が自分たち子供をリヤカーに積んで逃げ出したとき。
そのリヤカーの上で食べた夕食にワクワクしたとか。
社員旅行のバスの中の宴会状態とか。
そういわれれば移動の車内での飲食というのはまた格別なものがあります。
電車なら駅弁なんてその代表的な物でしょうし。
その他食べることについていろいろ。
基本B級グルメなのですが、他の食エッセイに比べるとやや意表をついておりちょっとゲテっぽいところもあり。(笑)
東海林さだおよりもまだもっと庶民的といいますか。
ラベル:グルメ本
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2018年02月24日

「本にだって雄と雌があります」小田雅久仁

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深井與次郎曰く、「あんまり知られてはおらんが、書物にも雄と雌がある。であるからには理の当然、人目を忍んで逢瀬を重ね、ときには書物の身空でページをからめて房事にも励もうし、果ては跡継ぎをもこしらえる・・・・」
與次郎の孫、博は小学校4年生の夏、初めて深井家の屋敷に1人で泊まります。
そのとき、まさにその事実を目の当たりにするのです。
そして大人になり、祖父與次郎の日記から與次郎とその妻ミキがどのように出会い、どのような人生を送り、どのように本と関わってきたのか、深井家にはどのような歴史があったのか、またどのような事実が隠されていたのか。
博はそれを解き明かしつつ、息子の恵太郎に語って聞かせます・・・・。
こりゃまたなんとも壮大な法螺話ですね。
実在する人物の名前も散りばめたりして、なんだか威厳のある本当のような噓の話になっています。
私的には與次郎とミキの出会いあたりが面白かった。
ちょっと森見登美彦的な雰囲気も感じたりして。
本がまるで生き物のように扱われているのですが、これが人間みたいに喋ってしまってはマンガです。
さすがにそのあたりはきっちりと線引きしておられますね。
ファンタジーといいますか、伝奇ロマンといいますか。
どういえばいいのでしょう、本を愛する物語であり、與次郎とミキの夫婦愛の物語であり、深井家の歴史の話であり・・・・。
なんともいえない雰囲気に浸れる作品です。
ラベル:小説
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2018年02月22日

「サブカル・スーパースター鬱伝」吉田豪

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サブカルは40歳を超えると鬱になる。
そのようなテーゼを持つに至った著者は、実際に鬱の経験があるサブカル界の人たちにインタビューを試みます。
登場するのは、リリー・フランキー大槻ケンヂ、川勝正幸、杉作J太郎、菊池成孔、みうらじゅん、ECD、松尾スズキ、枡野浩一、唐沢俊一、香山リカ、ユースケ・サンタマリア。
最後のユースケ・サンタマリアがちょっと異質ですけども。
これは文庫版だけの増補です。
さて、日本には厄年という概念があって、男性の場合は42歳なんですよね。
つまりこの本のでいう「40歳を超えると」というのに当てはまります。
しかしこの厄年には科学的医学的な根拠はありません。
ですが40年も生きていればそろそろガタもくるでしょうし、社会人になって20年も働いていれば精神的なストレスも相当溜まることでしょう。
なので厄年というのもあながち的外れではないのかもしれません。
そういう意味ではこの本に登場する人たちもそれに当てはまっているのかなと。
ただサブカルに限らずということにはなりますが。
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2018年02月20日

「まちがい食品学」河野友美

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食品学も時代によって変わってきます。
昔の常識が今では非常識になっていたり。
それはやはり食品が変化しているからです。
特に加工食品ですね。
この本ではいちばん最初の章で取り上げられています。
例えばハム。
水分が増え、加熱すると大幅に縮んでしまうとのこと。
パック入りのハムのパック内に水が溜まっていたりするのはそのせいだとか。
その他、冷凍エビは水浸しで解凍すべしだとか、トマトは缶詰のほうが栄養が高いだとか。
野菜では例えばタケノコ、これは産地で採れたてをすぐに食べるのがいちばんですが、そうでない場合、採れたてをすぐに瓶詰加工したもののほうが時間が経った生タケノコよりも美味しいのではないかということ。
なるほど一理ありますね。
新食品ではカニカマや人工イクラ、だしの素など。
その他栄養学やら最適な調理法やら衛生知識やら。
食品全般に関しての知識がみっちり詰まった一冊です。
といってもこの本、昭和57年の出版です。
なのでこれまた今からすればまちがっていたりして。(笑)
ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『こ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする