2018年02月14日

「ぽろぽろドール」豊島ミホ

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すべて人形をモチーフにした短編集です。
小学校3年生の女の子がおばさまにもらった等身大の男の子の人形。
頬を打つと涙を流す仕掛けが施されています。
学校で嫌なことがあると帰ってきて頬を打つのです・・・・。(ぽろぽろドール)
田舎から街の高校に出てきた女子高生の主人公。
クラスの中心にいる女子に憧れるのですが、自分とは世界が違い近づけません。
ある日父親が酔っぱらってもらってきた景品の人形が彼女にそっくり。
主人公は憧れの彼女と同じ名前を付け、その人形をかわいがります・・・・。(手のひらの中のやわらかな星)
美しい顔を持っていた14歳の少年。
交通事故で顔を負傷し、手術して1か月後に包帯を取った顔を見た主人公はそのひどい状態に吐いてしまいます。
美しい恋人も自然と去っていき、ある日その恋人に似た人形を街で見つけ購入します・・・・。(僕が人形と眠るまで)
その他3編。
どれも人形は憧れであり、それを投影する自分自身であり、なにより感情移入できる存在だったりするんですよね。
それで心が癒される人もいるでしょう。
ただ人形というのはなんというか、ちょっと怖い存在です。
ペットと違って無機質な存在ですし、形は人間ですし。
それだけになんとも不気味です。
昔から人形には魂が宿るなんていいますし。
この短編集はそういう怖さについて書かれたものではありませんが、私は少しそういうものを感じました。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『と』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする