2018年04月21日

「クジラの彼」有川浩

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自衛隊に勤務する人たちをモチーフにした短編集です。
表題作の「クジラの彼」は潜水艦に乗る男性を彼氏にした女性の話。
潜水艦乗りは一旦任務に就くと携帯電話もつながらず、何か月も会うことができません。
そんな男性を彼氏にしてしまった女性の苦労やいかに・・・・。
他の収録作もそうなのですが、自衛隊員本人やそういう人を恋人に持ってしまった人たちの四苦八苦(?)なラブコメです。
表題作や「有能な彼女」は「海の底」の番外編となっています。
「クジラの彼」は冬原春臣、「有能な彼女」は夏木大和が登場。
特に夏木と望のその後が読みたかったので楽しみでした。
「ファイターパイロットの君」は「空の中」の続編。
これも高巳と光稀のその後が読めてよかった。
やっぱり光稀がいい。
どれもそれぞれ独立した短編となっており、前作については軽く触れる程度です。
なので前作を読んでいなくても楽しめるようにはなっていますが、やはり「海の底」、「空の中」の両作品を読んで経緯を知ってからのほうがより楽しめると思います。
ついでに「塩の街」も読んで自衛隊3部作制覇を。(笑)
「国防レンアイ」もよかったですね。
自衛隊員同士の恋愛なんですけど。
主人公の腐れ縁の女性隊員を小馬鹿にした元カレへの啖呵がいい。
「女に恥かかせて何楽しいんだお前」、「腹筋割れてて何おかしいんだ? こっちゃ伊達や酔狂で国防やってねえんだよ。有事のときにお前ら守るために毎日鍛えてんだよ。チャラチャラやってて腹なんか割れるか」
ブラボーです。
拍手喝采です。
「ロールアウト」なんかも、よくこんなところに目をつけるなぁと感心しました。
作者はかなり自衛隊の事情にお詳しいようで。
かといってマニアックにならず、その知識を実に上手く作品に活かしておられますね。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする