2018年05月11日

「味をつくる人たちの歌」牧羊子

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著者は詩人であの開高健の奥さんです。
だからかどうかは知りませんが、やはり料理については一家言お持ちのようです。
まず第1章ではは国内各地の味についていろいろと。
米沢の牛であったり東京の鰻屋であったり、京都の茶懐石、下関のフグ・・・・。
第2章は中国料理について。
横浜の中華街はもちろん、本場上海、広州、北京など。
第3章ではフランス料理やワインについて書いておられます。
ただ文章が私にとってはどうも鬱陶しく感じられました。
特に第1章。
箇条書きのようなブツ切りの文章にいまいち馴染めませんでしたね。
しかし内容についてはさすがに幅広い知識と経験を披露しておられ、しっかりと読み応えを感じさせるものでした。
ラベル:グルメ本
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2018年05月09日

「舟を編む」三浦しをん

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玄武書房では新しい辞書を出版する企画があります。
しかし編集者の荒木は定年間近。
なんとしてもこの志を受け継ぐ有能な人材を確保せねばなりません。
そこで白羽の矢が立ったのは営業部に勤務する馬締光也27歳。
辞書向きの人材ということで、辞書編集部に引き抜かれます。
そこから馬締の『大渡海』という新しい辞書の出版のための苦闘が始まります。
定年を間近にした荒木、先輩の西岡、30数年荒木と一緒に辞書を作ってきた監修の松本先生、新人の女性社員岸部。
何年もの年月をかけ、馬締たちはひたすら『大渡海』の完成に向けて突き進みます・・・・。
編集者を主人公にした小説やマンガというのは過去にもありましたが、たいがい文学だったりマンガだったり。
または女性誌でのキャリアウーマンだったり。
辞書編集部なんて前代未聞では?
よくもまあこのような地味な(失礼)部署に目を付けられ、作品にされましたね。
それだけにというとなんですけれども決して華やかな内容ではないのですが、実に味わい深く読ませてくれます。
出版業界というよりも辞書業界を描いたお仕事小説でもあります。
なので普段当たり前のように利用している辞書にこれだけの苦労があるのかと、改めて考えさせられた次第です。
作者の取材がお見事ですね。
もちろんそれを十二分に活かして話を作られたストーリーテラーのセンスもですが。
辞書の編集というと地味で堅苦しい話になってしまうでしょうが、そこはお約束とはいえ若い女性社員の配置や香具矢という美しい女性と馬締との恋愛話も用意されており、そのあたりはしっかりとエンターテイメントもしておられます。
言葉の海という茫漠とした大海原を渡るにふさわしい舟を編む。
タイトルもお見事。
ラベル:小説
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2018年05月07日

「阿川佐和子のアハハのハ この人に会いたい2」阿川佐和子

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対談の達人、阿川佐和子による対談集の第2弾。
週刊文春に連載された対談からの抜粋です。
時代は93年~99年。
今回のゲストは、まず最初に北野武。
この頃は映画監督としてもイケイケの頃ですね。
個人的には最近の北野武の言動というのはちょっとウザイといいますか。
老害という気もします。
私ごときが何をと言われるかもしれませんが。
松坂大輔も登場していますが、まだ高校生です。
写真を見るとさすがに幼い。
今のようなふてぶてしさはまったくありません。(笑)
白洲正子、高倉健はすでにお亡くなりになっておられますね。
サッカーの川口能活なんてあのころの活躍を思い出します。
最近はあまり名前を聞きませんがどうしていらっしゃるんでしょうか。
今回の登場は総勢22人。
ほんと幅広い人選ですね。
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2018年05月05日

「涼宮ハルヒの動揺」谷川流

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シリーズ第6弾です。
今回は短編集。
まずは文化祭です。
軽音楽部のステージになぜかハルヒと長門が。(ライブアライブ)
そしてハルヒ監督、朝比奈さん主演の映画公開。(朝比奈ミクルの冒険Episode 00)
これらはさらりと流してる感じですかね。
特に大きな事件がおきるわけでもなく。
キョンの中学時代の同級生が長門に一目惚れし、キョンに仲介を頼むという話もあります。(ひとめぼれLOVER)
これはちょっとこのシリーズの核心に触れています。
長門をメインにした話ですね。
「猫はどこに行った?」は前作「涼宮ハルヒの暴走」収録の「雪山症候群」の続編のようなもの。
ミステリー仕立てなのですが、これはちょっといただけませんでした。
作者もそのあたりわかっておられるのか、作中でキョンに否定的なセリフをしゃべらせています。
最後は「朝比奈ミクルの憂鬱」。
朝比奈さん主役です。
今回は発表作を寄せ集めたバラバラな印象です。
前作と時系列が前後してたりもして、ちょっと混乱します。
一冊にまとめる都合上しょうがないのかもしれませんが、やはり順番に読んできている読者の都合も考えていただきたい。
ぼちぼち作者の作品に対する集中力が切れてきているのかなという気もしますが。
ま、まだシリーズは続きます。
引き続き読んでいきたいと思います。
ラベル:小説
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2018年05月03日

「給食のおにいさん 進級」遠藤彩見

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元レストランのシェフだった佐々目宗。
勤めていた店と揉めて辞め、その後何軒も渡り歩くが長続きせず、それならと自分で店を開くも火事で喪失。
現在は小学校で臨時給食調理員として働いています。
最初は学校給食というものを小馬鹿にしていた佐々目ですが、少しずつ考え方も変わりやりがいを感じてきた昨今です。
そんな日々の中、保護者に給食を食べてもらう『給食試食会』に出席した佐々目。
給食時に落ち着いて食事をしようとしない子供たち、そんなマナーの悪さをまったくなんとも思っていない保護者たちという現状を目の当たりにし、佐々目は保護者たちにキレてしまいます。
正論を言って何が悪いと言う佐々目に対し、責任者の毛利は保護者たちに謝れと言います。
「よくそれで、自分の店を出したいなんて言いましたね」と嫌味も。
食事のマナー、給食を利用した陰湿ないじめ、頑なに給食を食べようとしない子供。
学校でのいろんな問題に直面しつつ、自身の料理人としての現状についても焦りを感じる佐々目ですが・・・・。
シリーズ第2弾です。
前作からさほど大きな動きはありませんが、佐々目の給食調理員としての成長(?)や、子供たちとのコミュニケーション、しかしこんなことをしていたら再びシェフとして復活することができないのではないかという焦燥感がじわりと描かれています。
元彼女がマスコミにも登場するスターシェフという設定も脇を固めていますね。
今後佐々目は給食のおにいさんを続けていくのか、もう一度シェフへの道に進むのか。
そのあたりの葛藤が学校でのエピソードを絡めつつどのように描かれていくのかということですが、まだまだシリーズは続きます。
楽しみに読ませていただきましょう。
ラベル:小説 グルメ本
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