2018年06月12日

「うなぎでワインが飲めますか? そば、てんぷら、チョコレートまでのワイン相性術」田崎真也

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本屋に行けばワインの入門書のようなのは多数ありますが、たいがいどれもこれも同じような内容なんですよね。
産地がどうとかぶどうの種類がどう、ラベルの読み方、白と赤の違い、そしてワインの紹介。
何十年も変わりません。
もちろん知らないよりは知っているほうがより楽しめるわけですが、しかしこんなので入門しようとするとごく普通に楽しみたいだけの人は挫折するのです。
もしくはその逆に頭でっかちのウンチク垂れになるのです。
そんな中にあって著者は昔からワインをもっと身近な飲み物として楽しもうと提案し続けてきました。
普段のおかずでワインを飲んでいいじゃないか、普通のコップや湯飲みで飲んでもいいじゃないかと。
タイトルの「うなぎでワインが飲めますか?」というのは、そんな著者の提案でもあり皮肉を込めた挑発でもあります。
でもいまだに和食にワインは合わないなんて人がいるんですよね。
私はうなぎには喜んでワインを合わせますし、お好み焼きやたこ焼きなんてのも赤ワインにばっちりです。
もちろん寿司や刺身でもぜんぜん平気。
焼き鳥、餃子、すべてワインでいきます。
だって家で楽しむのですからフレンチやイタリアンな料理ばかり食べてられません。
醤油にワインは合わないなんてことをいまだに大真面目に言う人がいますけども、まあそういう人は理屈でワインに入った人たちでしょうね。
ということでこの本ではサブタイトルにもあるように、そば、てんぷら、チョコレート、ふぐ、松茸などいろんな料理と合わせるコツを紹介しておられます。
私などはそれさえもウザいウンチクに思えますけどね。
ビールや日本酒を飲むときにそこまで神経質になる人なんていません。
なぜワインだけ皆身構えて難しいことを言いたがるのか。
好きな料理を食べて好きなワインを飲めばそれでよし。
白だの赤だのシャルドネだのカベルネソーヴィニヨンだのどうでもいいじゃないですか。
ま、それらがワインの楽しさであり、わかってくると非常に面白くなる世界ではありますが。
ラベル:グルメ本
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2018年06月10日

「やさしいため息」青山七恵

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一人暮らししているまどかは派遣会社の事務をしています。
4年ぶりに朝の通勤電車で行方知れずだった弟の風太と再会しました。
風太はまどかのアパートに居候することになります。
毎日まどかの1日の行動を聞き、観察日記をつける風太。
そして風太の友人の緑という男子がちょっと気になり始めて・・・・。
これといって変化のないまどかの毎日ですが、しかし風太には作り話の報告をし日記に書かせます。
客観的に見ると自分の1日の行動なんて平凡なものなんですよね。
そうそうドラマがあるものじゃない。
そんな毎日は引け目を感じることなのか。
一緒にごはんを食べたり飲みに行ったりする相手がいないことは恥ずかしいことなのか。
平凡な毎日に弟が少しだけ風穴を開けます。
それに刺激されてか紹介された緑に惹かれてしまったり。
やはり自分には自分のペースがあり、行動パターンがあるわけで。
それを見失ってペースの乱れた行動を取っても納得のいく日々とはなりません。
そんな思いを持ちました。
ラベル:小説
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2018年06月08日

「何をいまさら」ナンシー関

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「何様のつもり」に続いて「何シリーズ」の第2弾です。
今回もいろんな著名人が登場するわけですが、表紙はジャイアント馬場ですね。
『意味を寄せ付けないでかさ』と指摘しておられます。
葉巻をくゆらせ高く足を組んで立派な椅子にゆったりと座る馬場。
たしかに圧倒的な存在感で、ただもう馬場であるというしかないですね。
プロ野球選手になったばかりの松井秀喜も登場。
野球の技術もそうですが、その超高校級の老け具合は『ぜったいに歳をごまかして』おり、『人生のどこかに空白があり、遠洋漁業のマグロ船に乗っていたのではないか』と。
マグロ漁船て。(笑)
あのニキビ面も坂本九ではなくケーシー高峰の熟した感じに近いとか。
笑えます。
後半には人物評だけでなくエッセイも添えられています。
「3年の学習」に掲載された小学生読者へのメッセージなんてのも。
もちろん消しゴム版画は健在。
ラベル:エッセイ
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2018年06月06日

「パンク侍、斬られて候」町田康

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街道沿いの茶店に腰をかけていた牢人。
その茶店に面した広場の石に腰かけて休憩している巡礼の父娘の姿を認め歩み寄ると、六十歳ほどの父親をいきなり斬り捨てました。
それを見た藩士がなぜそのようなことをしたのかと問いかけます。
牢人は言います。
この者たちはこの土地に恐るべき厄災をもたらす『腹ふり党』であるから、事前にそれを防止するべく斬ったのだと。
それがこの藩にこれから起こるとんでもない騒動の始まりでした・・・・。
時代小説ではありますが、現代言葉や言い回しもバンバン出てきて、真面目なんだかふさけてんだか。
真面目にふざけてるんでしょうね。(笑)
『腹ふり党』なんて馬鹿馬鹿しすぎます。
時代小説の体で現代社会を痛烈に皮肉っているように読めますし、小説そのものをおちょっくっているようにも読めます。
クライマックスの盛り上がりはまさに町田節全開です。
ラストも伏線の効いたちょっとしたどんでん返しですね。
やっぱりすごいわ、町田康。
ラベル:小説
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2018年06月04日

「なにを食べたらいいの?」安部司

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飽食の日本。
身近なところでいろんな食品が手に入るようになりました。
素材ではなくすでに調理され、すぐに食べることのできる食品が大量に出回っています。
たしかに便利です。
包丁もまな板もいらなかったりします。
実際ひとり暮らしの若い人で包丁を持っていない人も多いようですね。
しかしそのような食品は手作りの料理とはまったく違うものです。
なにより大きな違いは添加物の有無でしょう。
というわけで、この本では出来合いの食品がいかに添加物まみれで危険なものであるかということを紹介しておられます。
しかしほんとうに危険なのかという反論もあるでしょう。
国が安全と認められているから使用されてるんじゃないかと。
一理あります。
ですが安全として認可されていた添加物がいきなり発がん性があるとして使用禁止になる例もあるのです。
そして動物実験などで問題なしとして安全と言われている添加物でも、何十年も摂取し続けた人体がどうなるかなどまだ誰にもわからないのです。
ひとつの食品に含まれている添加物はコンビニおにぎりで20~30種類、サンドイッチで80~100種類だとのこと。
こんなので1日を過ごすとあっというまにのべ数百種類にもなってしまいます。
著者は商社で加工食品の開発をしておられました。
なので添加物のエキスパートです。
そんな自分が開発した添加物まみれの肉団子を幼い娘が食べているのを見て、著者は翌日会社に辞表を提出したといいます。
自分で作ってきたからこそ、こんなのは決して子供に食べさせるべきではないというのをひしひしと感じたんですね。
今さら何をという批判ももちろんあるでしょうが。
現在の食生活において食品添加物を100%避けるのはほぼ不可能でしょう。
しかし知識を持ち、できるだけ避けることは可能です。
このような工業製品ともいえる食品が溢れかえっているのは、作ったメーカーもそうですが無関心に受け入れている消費者がいるからです。
食品を購入するときは原材料表示を確認し、あまりにもひどいものは避け、できるだけ手作りの料理を食べることを心掛けたいものです。
ラベル:グルメ本
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