2018年06月14日

「白樫の樹の下で」青山文平

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浅間山が噴火し、その衝撃からまだ立ち直れない江戸。
賄賂まみれの噂から田沼意次が失脚し、清廉な松平定信が老中に。
そんな騒然とした天明の時代、白樫の樹の下に道場がありました。
竹刀での稽古が主流となっている昨今、この道場では木刀による形稽古を行っています。
そこに集まった三人の若者。
その中の一人、村上昇は普段竹光を差している貧乏な小普請組です。
昇はある日一口の名刀を預かることになります。
刀匠一竿子忠綱。
しかしこの名刀を預かることにより、登の周りが動き始めることになります・・・・。
閉塞感の漂う江戸を背景にした若い武士たちの希望のない日々といいますか。
貧しく鬱屈しがちな毎日です。
それは精神の暴発にもつながります。
友人の精神崩壊、また辻斬りで登の周りの者が次々と殺され、登は疑心暗鬼に陥ってしまいます。
ラストはアンハッピーというわけではないのですが、しかしなんともやるせないですね。
ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする