2018年08月07日

「流」東山彰良

CIMG3317.JPG

時代は1970年代。
台湾。
主人公、葉秋生の祖父が何者かにより殺されます。
誰が? どのような理由で?
悪友との付き合い、恋愛、徴兵。
台北で青春時代を過ごす秋生ですが、もちろん祖父のことは絶対に忘れるわけにはいきません。
青春に付き物のいろんなことを経験しつつ、しかしつねに祖父のことが頭から離れない秋生。
やがて知る真実とは・・・・。
台湾版アメリカン・グラフィティだな、と思ったのが正直な印象です。
といっても内容はずっと暗くて重いですけどね。
秋生の青春を描きつつ、祖父殺しの犯人を追い続けるというミステリーな要素もあります。
そして台湾の当時の歴史ですね。
これが濃密に描かれており、作品を実に厚みのあるものにしています。
やはりここですかね。
これは第153回直木賞受賞作なのですが、当時の台湾を匂いがわかるほどにきっちりと描いたのがよかったのかなと。
話の内容自体は台湾を舞台にした青春小説ですから、これだけでは軽い。
家族を描きつつ、背景をきっちり盛り込んでの成功でしょう。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『ひ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする