2018年09月06日

「オムライスの秘密 メロンパンの謎 人気メニュー誕生ものがたり」澁川祐子

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普段特に意識せずに食べている日常のいろんな料理。
当然それぞれにルーツがあるわけで。
というわけで、この本では日本の定番ともいえる料理のルーツを検証しておられます。
ただ、そのような類の本は今までにもいろいろあるわけで、それらと同じことをしても意味がない。
なので元祖といわれる店に取材するとかそういうことはせず、一般に出回っている説を文献によってあらためて検証してみようという試みです。
紹介されている料理はタイトルのオムライスやメロンパンも含めて28種類。
カレーだの餃子だの牛丼だの。
どれも馴染みの料理ばかりです。
元祖の店を取材してその店の言い分を聞いて文章にするだけではそれで終わってしまうわけですが、いろんな文献で多角度から見ることによって新たな発見もあったりするわけですね。
例えばカツカレー。
私が知識として知っていたのは、昭和20年代にプロ野球選手の千葉茂が銀座の「グリルルイス」という店でカツとカレーを別々に食べるのは面倒だからということで注文したのが元祖というものでした。
しかし大正時代に「河金」という浅草の洋食屋が河金丼という名前で出していたといいます。
タイトルにあるメロンパンにしても、見た目の格子状の縞模様がメロンに似ているからというのがよく言われますが、話はそのような単純なものではなかったのですね。
元祖といわれる店の言い分やひとつの文献だけを参照していれば疑いもなくそれを信用してしまうわけです。
ですがいろんな文献を調べれば巷で言われる由来よりも古い時代に既に存在していたことがわかったりします。
また必ずしもどこかの店とかどの料理人が始めたとかではなく、同時多発的に各地で生まれた可能性も推察できます。
300年以上前の文献にも目を通し、そこから著者なりの推察も加え、纏めたのがこの本です。
いやはや、お疲れさまでした。
ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする