2018年09月18日

「銀二貫」高田郁

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大坂は天満で寒天問屋を営んでいる和助。
京都から帰る途中茶屋で休憩していたところ、父子が仇討ちにあうのに遭遇します。
父親は討たれてしまいましたが、銀二貫でその仇討ちを買い取り、討たれた武士の息子の鶴之助を引き取った和助。
鶴之助は名を松吉と改め、寒天問屋の丁稚として厳しい修業に耐えていきます。
そんな中で松吉は料理人の嘉平、その娘の真帆と出会うのですが、嘉平の店が大火で焼失し、嘉平も真帆も消息が知れなくなります。
ようやく再会できた真帆は、おてつと名を変えて知らない女の娘となり、顔半分にひどい火傷を負っていました・・・・。
松吉の人間としての成長、寒天造りに懸ける情熱、真帆への想い、和助や番頭の善次郎など周りの人たちの人情。
いろんな要素がバランスよく盛り込まれ、いや実に上手い。
読ませます。
さすがの高田郁だと思いました。
料理(寒天)についてとことん突き詰めていくあたりなど作者はご自身でも徹底的に実行しておられるようですし、これは「みをつくし料理帖」シリーズでも知られていましたね。
そしてタイトルの銀二貫。
これが背骨となってしっかりと全編を貫いているんですね。
最後の和助と善次郎のやりとりもホロリとさせるじゃないですか。
いい小説でした。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする