2018年11月05日

「小森生活向上クラブ」室積光

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サラリーマンの小森正一は40歳。
若い頃と違って最近は何を食べてもうまくなく、無気力な毎日です。
ある日、電車の中でブスな女に痴漢扱いされます。
その女がまた別の日に他の男を痴漢扱いしているのを目撃した小森は、誰にでも迷惑をかけるこのブス女に殺意を覚え、地下鉄のホームに蹴り落して殺してしまいます。
それをきっかけに小森に活力が漲り、妻との夜の生活も絶好調。
職場でも今までとは馬力が違います。
どうやら周りから嫌われている奴を殺すことによってストレスから解放され、心身ともに別人のように生まれ変わったらしい。
やがて小森は裏の社会に通じている友人から拳銃を手に入れます。
次のターゲットは・・・・。
必殺仕事人のような話ですね。(笑)
こんなにもやすやすと殺人を実行するなんてあまりにもマンガ的ではありますが、これがこの作者の作風ではあります。
デビュー作の「都立水商!」は歌舞伎町に水商売専門の高校が作られてという話でしたし、2作目の「ドスコイ警備保障」は引退した相撲取りの再就職先として警備会社を設立するという話。
今回は殺人クラブです。
それだけではさすがに内容が陰気になりますので、妻との夜の生活で色気を添えたり、息子のバスケットボールの試合などで爽やかさを添えたりしています。
確かに死ねばいいのにと思うような奴は世の中にいますよね。
他人に迷惑をかけてなんの役にも立たない奴。
だからといって殺すわけにはいかず、法の裁きも生ぬるかったりします。
そういう納得のいかない世の中をシニカルに批判しているともいえます。
批判というか鬱憤晴らしというか。(笑)
どのようなラストにするのだろうと思いながら読みましたが、まあこういう締め方になるのでしょうね。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『む』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする