2019年01月17日

「果つる底なき」池井戸潤

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銀行員、伊木の同僚である坂本が急死します。
アレルギーのためのショック死だとのことです。
坂本の車の中に何者かがアシナガバチを忍ばせ、それに刺されてのアナフィラキシーショックによるものです。
警察はこれを殺人と見ます。
実は死んだ坂本の妻は伊木のかつての恋人でした。
伊木の元を訪れた刑事は遠回しに伊木に疑いをかけてきます。
坂本はなぜ死なねばならなかったのか。
これは殺人なのか。
坂本は死ぬ直前、伊木に「これは貸しだからな」という謎の言葉を残していました。
その言葉はいったい何を意味するのか。
真相を探るべく、坂本のパソコンから死ぬ直前までの仕事を調べるうちに、伊木はいろんな不審に突きあたります・・・・。
半沢直樹シリーズ下町ロケットシリーズなどで人気の池井戸潤氏のデビュー作です。
第44回江戸川乱歩賞受賞作。
作者は元銀行員ということで、実にその経験と知識を活かした作品となっていますね。
といっても私はそちら方面はちんぷんかんぷんですけども。(笑)
しかし些細な部分でもその経験によるリアリティからくる周到さが土台をがっちりと固めてるなという印象を持ちます。
不正やいびつに膨れ上がった組織、それを利用して肥え太っている卑しい人物たちに抵抗する正義感。
デビュー作からその姿勢は明快です。
ラストはちょっとバタバタと強引に風呂敷を畳んだ感を持ちましたが、このあたりは謎解きミステリーの宿命ですかね。(笑)
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『い』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする