2019年01月27日

「デウスの棄て児」嶽本野ばら

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裕福な葡萄牙(ポルトガル)人に売られた日本人妻とのあいだに生まれた四郎。
母は阿片中毒となり、父には疎まれ、周りには異国人だ妾腹の子供だとしていじめられ、神父には性欲のはけ口にされ。
周りはろくな連中ではありません。
薄汚く穢れと欲にまみれたこのような世界を創った天主(デウス)を四郎は憎みます。
そして天主に復讐することを誓うのです。
そのような世界の全ての人間を皆殺しに・・・・。
四郎というのはもちろん天草四郎です。
しかしなぜ嶽本野ばらが天草四郎をモチーフに選んだのか。
わかるようなわからないような。
作風はハマってますけどね。
天草四郎を天主を憎んで世界に復讐しようとする悪のヒーローに設定したのが大胆ですね。
庄屋や浪人たちに総大将として祭り上げられ、しかしまた四郎もその立場を利用し、何万人もの農民たちを率いて一揆をおこします。
敵も味方も皆死ねばいい。
四郎の考えは冷淡です。
しかし神も人間も信じなかった四郎が最後に気づいたことは・・・・。
ラストはちょっと泣けましたね。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする