2019年04月09日

「おもしろメニュー二万年」永山久夫

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今から二万年前。
我々日本人の先祖たちはなにを食べていたのか。
ナウマン象を食べ、昆虫を食べ、山菜、ヘビ、カエル、などなど、あらゆるものを食べる雑食人種だったそうです。
そして縄文時代、弥生時代、奈良時代と進んでいきます。
平安時代になると食べ物の種類も増え、料理法も向上。
それでも農民たちの常食は雑穀に雑菜などを炊きこんだ粗末なもので、米などめったに食べられなかったようですね。
現在は1日3食が普通になっていますが、昔は朝と夕の2食。
3食になったのは元禄時代だといいます。
経済成長や照明器具の発達により仕事の時間が長くなったり夜更かししたりでお腹も空きますし、徐々に3食になっていったとか。
それでも現在に比べたら粗食です。
時代が飛んで現代になりますと、なんとまあ食べ物の溢れかえっていることか。
余り過ぎて廃棄までしています。
飽食の時代なんていいますが、日本の食料自給率は30パーセント台。
先進国では最低です。
食料を自給できないような国が大量の食料を廃棄しているなんて正気の沙汰ではないですよね。
この本を読みますと日本人の食の歴史というのはほんとに質素なものだったということがわかります。
なので成人病などとは無縁でした。
逆に栄養失調はありましたけどね。(笑)
著者は『三里四方の野菜』を提案しておられます。
自分の住む三里四方の“野菜”を食べていれば病気にもならず長生きできると古くから言われていることです。
“野菜”といっても海や川、山で採れた肉や魚も含みます。
そして地野菜、庭で飼っている鶏の卵、自家製の味噌など。
それらの食文化があって日本は長寿の国となりました。
しかし現代には無理な話です。
ですができるだけ食品添加物の入った食品は避ける、漂白したような見た目だけ綺麗な野菜は避けるなど、現代なりの手はあります。
少しでも心掛けたいものです。
ラベル:グルメ本
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2019年04月07日

「叙々苑 「焼肉革命」」新井泰道

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著者は高級焼肉店として知られる『叙々苑』の創業者です。
2016年に創業40周年を迎えられたとのこと。
現在(2016年)は全国に直営店60店を構え、正社員数864名、総従業員数2550名、総売り上げ204億円。
立派なものです。
そんな創業者が自身の半生と店の歴史について語ります・・・・。
なんだか自費出版レベルの本ですね。
しょぼい・・・・。(笑)
いや、もちろん著者の経歴がそうだというわけではなく、内容の構成といいますか、作りが。
ただまあ内容も芸能人に支持されているとかなんとか、ちょっと鼻につく部分はありますけども。
読みやすくていいんですけどね。
でもちょっと軽すぎるんじゃないかという気がしました。
ラベル:グルメ本
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2019年04月05日

「エンジョイしなけりゃ意味ないね」朝倉かすみ

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12編収録の短編集です。
表題作の主人公はバブル期にイケイケだった女性です。
現在は二人の子供がいる46歳の主婦。
信託銀行でパートをしています。
同じ職場の若い女の子を眺めつつ自分の過去を振り返り、地味な現在も悪くはないなと思ったりします。
タイトル的には表題作かなとは思いますが、内容は他の作品にいろいろといいのがあると思います。
どれも独立した作品であり連作ではないのですが、最後にするするっと他の作品とのつながりがあったりして。
この作家さんは言葉遣いや文章の言い回しに独特のセンスがあるんですよね。
そしてさりげない細かな描写とか。
この作品集では女性たちの微妙な立場をそのようなセンスで絶妙に描いておられます。
ラベル:小説
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2019年04月03日

「ホンのひととき 終らない読書」中江有里

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読書好きで知られる女優の中江有里による読書エッセイ&書評集です。
第一章はエッセイ。
毎日新聞の生活欄に連載していたのを収録しています。
子供の頃の本との出会いとか近況など。
第二章は読書日記。
これはエッセイであり書評でもあります。
そして第三章が書評。
読書好きにとって本に関するエッセイや読書日記、書評を読むのはとても楽しいものです。
こういうので新しい作家や本と出会ったということが何度もあります。
こんな本も読んでおられるのか、と感心することが多いですね。
自分の幅が非常に狭いですから。
既読の本の紹介にしても、なるほどそういうことだったのかと気付かされたり。
この本も今後の読書の参考にさせていただこうと思います。
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2019年04月01日

「銀河鉄道の父」門井慶喜

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詩人で童話作家の宮沢賢治。
彼はいかにして詩人・作家になったのか。
賢治は岩手県で質屋を営む政次郎の長男として生まれました。
その政次郎は賢治にとっては祖父である喜助に「質屋に学問は必要ない」と言われ、きっぱりと進学をあきらめた過去があります。
喜助はやはり孫の賢治にもそれを求めるのですが、政次郎は賢治に好きな道を歩ませます。
しかし賢治の言動は奇異です。
そんなちょっと変わり者の息子を見守る父政次郎の視点から描かれた、親子と家族の小説です・・・・。
まず思ったのは、なんとぬるい父親か、ということですね。
明治の男とはもっと子供に厳しくガツンと威厳のあるものだと思っていましたが、政次郎の賢治に対する言動はまるで過保護です。
親バカです。
せっせと資金援助もしてやります。
また賢治もそれに甘えてスネをかじっています。
どうしようもない息子といってもいいでしょう。
しかし賢治を見る政次郎はあくまで優しい。
賢治が晩年床に臥せた際には、眠れないという賢治にまるで幼児にするようにトントンと胸をたたいて歌まで歌ってあげています。
40歳前の男に、です。
個人的には非常によくわかります。
いくつになっても親からすれば子供は子供ですから。
30歳になろうが40歳になろうが。
しかしそれにしても、との思いがありますね。
しかも明治の男が。
ですが毅然としたところもあり、妹のトシの臨終に際してもそうなのですが、もうだめだとなると巻紙と小筆を用意し、遺言を書きとるから言い置くことがあるなら言いなさい、と言ってのけたりします。
子供に対してこれは言えませんよ、普通。
まあ過保護と書きましたものの、しかしそれは息子に対する父親の深い愛であるのは確かです。
どこまでが事実かはわかりませんが、このような父親、家族だったからこそ詩人・童話作家の宮沢賢治が誕生したのでしょう。
なんやかんや書きましたが、政次郎の賢治に対する愛、そして賢治の政次郎に対する愛、そして家族の愛、これらに感動したのは間違いありません。
しかしどうも素直に評価できない・・・・。
ラベル:小説
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