2019年06月16日

「友情」武者小路実篤

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野島はいまいちぱっとしない脚本家。
友人仲田の妹である杉子を熱愛します。
そのことを親友のそこそこ売れてきた作家である大宮に相談するのですが、大宮は親身になって野島を応援してくれます。
杉子の自分に対する言動に一喜一憂する野島。
しかし杉子は自分ではなく大宮に惹かれているようなのです。
いてもたってもいられない野島は杉子に愛を告白するのですが・・・・。
この作家の作品は初めて読みました。
武者小路実篤といえばかぼちゃの色紙の人という程度の認識しかなかったわけですが。(笑)
もっと辛気臭く堅苦しい話かなと思っていたのですが、意外と軽くて読みやすかったですね。
内容も実にストレート。
自分が好きになった女性が自分ではなく親友のことが好きだったと。
こういうことは現代の現実にもあることでしょう。
野島は苦悩悶絶します。
そりゃまあそうでしょうね。
しかしさすがにこの時代であり、なによりもタイトルが「友情」というくらいですから、野島は真正面からこれを受け止めるのですね。
杉子や大宮をどうこうしてやろうなどと考えたりはしません。
現代のミステリーならこれを動機になにかやらかしそうですけどね。(笑)
野島は泣きます。
そしてこのことをバネにして強くなるぞと。
うん、真っ当で純粋じゃないですか。
読み終えまして、心が洗われ・・・・た・・・・かな。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『む』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする