2019年07月20日

「天才シェフの絶対温度 「HAJIME」米田肇の物語」石川拓治

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開店から1年5か月の史上最速でミシュラン三ツ星を獲得したというレストラン、「HAJIME」。
シェフは米田肇。
米田はどのように料理と出会い、そして最高峰にたどり着いたのか。
天才シェフの経歴を辿るノンフィクションです。
私も今までいろんな料理人について書かれた本を読んできましたけど、このシェフの経歴というのはそれらとは全く異質ですね。
大卒でサラリーマンをやり、それを辞めて料理学校に進んでおられます。
その後はもちろん各店で修行となりますが、先輩たちはみな年下。
そんな中でやってこられたのですね。
また料理一筋というわけではなく、正道会館で空手もやっておられ、かなりの腕前だったようです。
そんな武闘派ではありますが、料理に関してのこだわりは病的なほど。
まあ本場フランスでも三ツ星シェフとなればそれも当然なのですが。
私もこの店がある大阪在住ですが、訪問したことはありません。
というか、もうここ何年もフランス料理とは遠ざかっております。(笑)
写真などで料理を見た印象ではミシェル・ブラスの影響を感じましたけども。
とにかく料理に渾身の思いを込めておられるというのはこの本を読んでひしひしと伝わりました。
機会があればこの天才シェフの料理、ぜひ味わってみたいものです。
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2019年07月18日

「優しいサヨクのための嬉遊曲」島田雅彦


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大学のサークルでサヨク活動をする千鳥姫彦。
オーケストラ団員であるみどりという少女に恋をし、なんとかモノにしてやろうと企んでいます。
しかしなかなか思うようには進捗せず。
サークルの他の連中もまともにサヨク活動というものをしてるんだかしてないんだかよくわからない毎日の中、姫彦が考えるのはみどりのことばかり・・・・。
左翼と漢字で書くとなかなか厳めしいのですが、この作品ではサヨクです。
これが主人公のキャラと相まってなかなかに軽い印象があります。
おまけに頭には「優しい」という言葉も付きますし。
で、なんなのかというと特に何もないんですね、これが。(笑)
「赤頭巾ちゃん気をつけて」に軽くサヨクをふりかけたような印象。
おそらく私が読んだよりも深い内容があるのでしょうが、私にとっては「で?」という印象しかなかったですね。
ラベル:小説
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2019年07月16日

「石膏の家」青柳友子

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ミステリー短編集です。
フラメンコのギタリストである若い男がステージの自分をじっと見つめていた歳上の女に声をかけます。
ステージが終わった後は女の家へ。
女は大学教授を引退したという父親と広い家に2人暮らしです。
「なんでも好きなことをして暮らすがいい。私に遠慮は要らない」が口癖の父。
若い男と女は男女の関係になり、ギターのレッスンという名目で男が女の家に通うようになるのですが・・・・。(石膏の家)
いかにも古臭く簡単にネタバレする内容でした。(笑)
まあ40年近く前の作品なんで古さを感じるのは当然なんですけど、内容が薄っぺらいので古臭く感じてしまうのですね。
個人的には一番最後に収録されている「きれいな若い男」というミステリー色のない作品がよかったです。
作者は元々一般小説を書いておられたようですが推理小説に移行され、そちらの作家として知られています。
本職(?)のミステリーよりもその要素がない作品に惹かれるのは、私があまりミステリーが好きではないせいなのか単なる天邪鬼なのか。(笑)
ラベル:小説
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2019年07月14日

「1行バカ売れ」川上徹也

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たった1行の言葉(キャッチコピー)が大ヒットを生む。
この本では現役のコピーライターが実際の例を取り上げて説明しておられます。
本来なら商品がよければ売れるべきなんですよね。
紛い物ではない本物の商品。
それだけでじゅうぶんなはずなんです。
それ以上の魅力や価値なんてあるはずがない。
しかし現代はいろんな物が出回っているので誠意を込めて作った本物の商品もそれらに埋もれてしまい、消費者のもとに届かない。
なんとか届かせようとすればやはり宣伝に力を入れることになるわけで、この上手い下手で売れ行きが大きく左右されるんですね。
読んでいてなるほどと思います。
やはりコピーには傾向というかコツがあります。
それも惜しげなく著者は公開しておられます。
でもねぇ。
達者なコピーや宣伝のおかげでくだらない商品がヒットしてしまうこともあるわけで。
もちろんそんなのは一時的なブームで終わるでしょうけど。
別にこの本は本物の商品を支持しましょうというコンセプトではなく、あくまで売れるためのコピーを考えましょうということですから、それでもいいのですが。
そのあたり著者も書いてはおられます。
『言葉だけでバカ売れしてしまったものは、やはり長く続かない場合が多いのです。』
でも私が嫌なのは、それでも取りあえず売れれば勝ち的に戦略的な宣伝で中身のない商品を売る人たちがいるわけですし、何よりもそれに乗せられ(騙され)てしまう消費者が多いことです。
もちろん私も例外ではありません。
商品の本質よりも魅力的な宣伝やコピーに釣られて物を買う。
なんと愚かしいことでしょう。
私はそういう気持ちでこの本を読みました。


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2019年07月12日

「ムボガ」原宏一

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田舎の中年アマチュアバンド、コレステローラーズ。
夏祭りで演奏した録音テープをムボガというアフリカ人労働者が祖国トポフィ共和国に送ったところ大ヒット。
トポフィ共和国に招待されたコレステローラーズはリムジンで出迎えられ、記者会見では驚くほどのマスコミの数。
大スターとなります。
この調子で日本でもメジャーデビューを目指そうと張り切るのですが・・・・。
原宏一らしい意表を突いた設定の作品です。
オヤジの青春小説といいますか。
コメディではあるのですが、外国人労働者に対しての差別問題、農業問題、家族や親子の問題など、重いテーマが含まれています。
タイトルの「ムボガ」ですが、なんだろうと思わせるインパクトはあるものの、内容からするとタイトルに持ってくるべきかどうか。
作戦としては成功していると思いますが。(笑)
ラベル:小説
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