2019年08月19日

「晴追町には、ひまりさんがいる。 はじまりの春は犬を連れた人妻と」野村美月

CIMG3505.JPG

優等生だったはずの春近はなぜか本命の大学も滑り止めの大学も落ちて、ようやく二次募集でそこそこ名の通った大学に受かります。
そんな春近に気を遣う家族がプレッシャー。
そして東京の片隅にあるキャンパスには片道2時間もかかってしまいます。
うんざりです。
しかも隣に越してきた新婚夫婦の奥さんは、春近が高校生のときナンパされ一夜限りの関係を持った女性でした。
相手は春近を覚えていないようですが、そんな状況で毎日を過ごすなんてたまったものではありません。
春近は逃げ出すように家を出て、一人暮らしを始めます。
引っ越した先は晴追町。
その町で春近はひまりさんという人妻と出逢います・・・・。
なんともほのぼのとしていますねぇ。
この作者の作品を読んだのは2冊目なんですが、以前に読んだ作品でも思ったのは、とてもほんわかとして優しいんですよね。
歳上の人妻に憧れる春近、それに対してのひまりさん。
そして重要な存在がひまりさんが飼っている有海さんというサモエド犬です。
有海さんというのはひまりさんの旦那さんの名前です。
現実には旦那さんは仕事でずっと家を空けており、年に一度しか帰ってこないということなんですが。
ひまりさんのそばにはつねに有海さん(犬)の存在があり、その行動はひまりさんのすべてを知り尽くしている人間のよう。
もしかして旦那の有海さんはもうこの世にいなくて、犬の有海さんに魂が乗り移っているのかな、なんて思いましたが。
サークルで仲良くなった巴崎という女子もやはり叶わぬ恋をしています。
そして先輩の天満と彼女の夜理子の恋。
そのような様々な恋愛を見ながら。
春近、優し過ぎるなぁ・・・・。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『の』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする