2019年12月21日

「チャタレイ夫人の恋人」ロレンス

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クリフォド・チャタレイ卿と結婚し、チャタレイ夫人となったコンスタンス。
しかし半年後戦争から戻ってきたクリフォドは下半身不随となっていました。
もちろん性の関係などありません。
それだけが原因というわけではありませんが、コンスタンスは毎日の生活に空虚を感じるようになります。
そんなある日、出会ったのが森番のメラーズです。
クリフォドにはない魅力に惹かれます。
やがて二人は体の関係となり、心も結ばれていきます・・・・。
いやあ、疲れました。(笑)
細かい文字で改行少なく、ビッシリ480ページ弱。
私が海外の小説を読んでよく思うことは、この内容にこんな枚数がいるのか、ということ。
この小説も内容は貴婦人が自分より身分の低い森番と不倫の関係になってしまうというだけのことです。
それをなんとも哲学的、詩的、戯曲的に大げさにだらだら語られています。
小説の中で哲学や詩を語るのは勘弁してくれと。
そしてこれは時代のせいもあるのかもしれませんが、マヌケな言葉の言い回しが多々あります。
なんだか人物のキャラクターもころころ変わるし。
ですがこんなことを感じるのは私の感性や読解力が低いせいなのでしょう。
なんといっても昔から名作として読み継がれている作品ですから。
いや、参りました。
ラベル:海外小説
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2019年12月19日

「ニッポンぶらり旅 宇和島の鯛めしは生卵入りだった」太田和彦

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「ニッポンぶらり旅」シリーズ第一弾です。
この著者のエッセイはいろいろと読んでますが、たいがい編集者だとかカメラマンとかと同行なんですよね。
別にそれが悪いわけではないのですが、なんだかなぁと思ってしまうのです。
ええ歳こいた大人が連れ立って行動するなよ、と。
飲み屋くらいひとりで行けよ、と。
もちろんそれは仕事だからしょうがないわけで、プライベートではおひとりで飲み歩いておられるでことしょう。
でも連れ立って飲み歩くのが嫌いな私としてはどうも引っかかっていたのですね。
しかしこのシリーズはひとり旅とのこと。
いいじゃないですか。
男はこうでなくては。(笑)
タイトルにもあるように、ぶらり感が出ていますね。
飲み屋巡りに特化しているわけではなく、ラーメン屋に入ってみたり蕎麦屋にはいってみたりうどん屋に入ってみたり。
このあたりの肩の力の抜け感もいい。
そしてその土地の建物や歴史といった文化も紹介しておられます。
ただ飲み歩いて店を紹介するだけでなく、著者なりの美学があります。
今回の旅は13都市とのこと。
これもまあ仕事ということもあってでしょう、なかなか一般の人がここまではできません。
いくら現役を引退したといえども。
時間的にも経済的にもなかなか。
だから読者は惹かれるんでしょうね。
ラベル:グルメ本
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2019年12月17日

「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」渡辺一史

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筋ジス。
筋ジストロフィーという病気の略で、筋力が低下し自力で体を動かすことができなくなり、呼吸さえできなくなってしまうという難病だそうです。
そんな難病を抱えた重度の身体障害者が鹿野靖明氏です。
彼の周りには24時間体制で大勢のボランティアがいます。
著者は自らも取材を兼ねたボランティアとなります・・・・。
読む前に「だいたいこんな内容なんだろうな」と思っていたのが見事に覆されましたね。
難病を抱えた障害者の苦労、それを世話する人たちの現実。
そういうのが描かれているのだろうと思っていました。
もちろんその通りなのですが、それを超越しているといいますか。
とにかく鹿野氏のわがままっぷりといったら。
しかも相手は無償のボランティアです。
鹿野氏は容赦なくボランティアたちに自分の世話を押し付けます。
上手にできない人には「帰れ!」と怒鳴りつけます。
自分は世話されているのではなく、ボランティアたちに介護の仕方を教育してやっているのだとさえ言います。
それでもなぜ大勢のボランティアたちが鹿野氏に付いていくのか。
鹿野氏の「生きたい!」という思いは半端ではありません。
「人様に迷惑かけて申し訳ない、いっそのこと尊厳死したい」などという気持ちはこれっぽっちもありません。
自分は他人に介護してもらわなくては生きていけない。
それならば堂々と介護してもらおう。
それにより、障害者を介護する技術を身に付けてもらおう。
遠慮していては障害者の本音が伝わらない。
ある意味自分が実験台となり、障害者の立場から介護とはこのようにすべしというのを伝道しているわけですね。
ボランティアには医大生、看護学生、福祉系の学生などがいます。
なるほど彼らにとっては目からうろこの研修となったのかもしれません。
もちろんやってられるかと辞めていく人もいたようですが。
障害者だから、他人に迷惑をかけるからなどと委縮などしません。
とにかく生き続ける。
そのためには片っ端から他人に介護をしてもらう。
なんという生に対する執念でしょう。
これほど生というものを大切に思い毎日を過ごしている健常者が果たしてどれだけいることか・・・・。
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2019年12月15日

「香港の食の物語」辻村哲郎

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表紙をめくりますといきなりジャッキー・チェンが本書を推奨する文章。
続いて「福臨門」社長、徐維均の推薦文。
たいして縁もないのに箔をつけるため出版社が無理やりコメントを貰ったのかなとちょっと鼻白んだのですが。
いや、失礼しました。
著者は香港在住で、日本のマスコミなどに香港を紹介するプロデューサーです。
ジャッキー・チェンとは通訳の仕事で関わり、「君の日本語はすごいな。どこで勉強したんだ?」とジャッキー。
「僕は日本人ですよ」と著者。
驚いたジャッキー。
著者の広東語があまりにも達者なため、てっきり香港人だと思っていたとか。
そんな縁があり、ジャッキーは映画のキャンペーンで日本全国を巡るにあたって著者を通訳に指名します。
その後も懇意な交際があり、決して飾りだけの推薦文ではないのでした。(笑)
そして職業上、香港のいろんな店を知る必要もあり飲食店も網羅。
「福臨門」にも頻繁に通っておられます。
というわけで本書の上梓となったわけです。
いや、実にいいグルメ本ですね。
ガイドブック的なエッセイなのですが、いかにも香港を知り尽くした紹介は上辺だけのガイドブックとは一線を画しましょう。
飲食店だけではなくそれをメインとして紹介をしておられますが、香港の街や文化もしっかりと解説しておられます。
実際に香港で生活しておられ、それを熟知しておられるガイドでありエッセイです。
「福臨門」といえば高級店ですが、まともに堪能しようとすればとんでもない金額となります。
しかしその神髄を安く味わえるノウハウも披露しておられます。
ここでちょっと思い出しました。
私が昔よく通っていたバーに凄い食通の常連さんがおられまして。
お見かけするとあつかましくお話しさせていただいていました。
その食通さんも同じことをおっしゃっておられたんですよね。
「こういう注文をすると安く福臨門の神髄を味わえる」と。
ご一緒しようという話もあったのですが叶いませんでした。
私も「福臨門」の大阪店には行ったことがあります。
(現在はありません)
当時青二才だった私はそんなテクニックもわからず、無難にコースを頼んでいたのでした。(笑)
ま、それでもコースには名物の『脆皮龍崗鶏』は含まれていましたけど。
さて、本書。
さすがに地元在住の著者ならではのリアル感ある記事満載です。
もちろん「福臨門」だけに限らずいろんな店が紹介されています。
そして飲食店に限らず、観光やコスメ事情なども紹介しておられます。
カラー写真も豊富に掲載されており、ビジュアルでも楽しめますね。
読み物としてもガイドブックとしても楽しめるいい一冊です。
といってもこの本の出版、1998年ですが。
ラベル:グルメ本
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2019年12月13日

「銀座八邦亭」森田誠吾

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銀座六丁目の洋食屋・八邦亭に錦ちゃんという少々トロい出前持ちがいました。
八邦亭と路地を挟んだ隣が主人公である清の家。
清がまだ子供のころから錦ちゃんとは付き合いがあります。
やがて八邦亭も店を閉じ、錦ちゃんも行方が知れなくなります。
あるとき清が昔馴染みの店のバーで飲んでいるとコジキが現れ、バーのマスターはお金を恵んでやるのです。
そのコジキとは錦ちゃんでした・・・・。
昭和初期から戦後にかけての銀座。
古き良き時代の銀座を舞台に様々な人間模様や人情を描いた短編集です。
派手さはありませんが、じんわりと読ませる味わいがあります。
ラベル:小説
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