2020年06月20日

「君が好きだから」井上美珠

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美佳は29歳。
翻訳家兼小説家です。
現在独身ですのでやはり30歳を前にしてちょっと焦っています。
そんなところに突如お見合いの話が持ち上がります。
相手の紫峰は少し年上で長身でかっこよく、職業はSP。
自分とはまったく不釣り合いな相手だと思っていたのですが、なんと即プロポーズされます。
あっという間に結婚となるのですが・・・・。
このエタニティシリーズには珍しく、最初から結婚しているという設定です。
普通は出逢って付き合ってやがて結婚でハッピーエンド。
番外編としていまだラブラブな新婚生活が描かれていたりするんですけどね。
これはもういきなり夫婦。
それまでのいきさつは紹介されてますけど。
美人でもなくスタイルもよくない主人公に、なぜかカッコイイ男性がベタボレで。
まあ女性の理想を作品内で実現しておられます。
ちょっと話の作り方が雑だなとは思いましたが、主人公の美佳も夫の紫峰もひたすら相手に懸命で、細かいことはどうでもいいかと。(笑)
読んでいてそんな気分になってしまいました。
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2020年06月18日

「老後の食卓 ずっと健康でいるための食の常識」文藝春秋 編

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長寿の著名人49人が自らの長寿食を公開しておられます。
彼らは食に対してどのような考えを持ち、どのような食事をしているのか・・・・。
長寿食といいましても絶対的にこれというのはないんですよね。
なのでこの本でもさまざまな食事が紹介されています。
たださすがにジャンクフードを食べ続けてるなんて人はいませんが。
栄養学的な見地からこういうのがいいというのはもちろんあるでしょうが、結果論的なところもありますよね。
100歳まで生きた人の日頃の食事の内容を訊いてみたらこんなのだった、と。
なるほどこのような食生活が健康で長生きの秘訣か、と。
じゃあ皆同じような食事をしたら長生きできるのかというとそうでもない。
まあ私なんかは昔ながらの和食が体にいいんじゃないかと思っていますが(ただし塩分は控えめで)、だからといって長生きできる保証はないですけどね。
健康を気にするあまり食生活に神経質になってストレスがたまり、寿命を縮めてしまったなんて笑い話もあります。
まあできる範囲で栄養のバランスを考え、無理やり嫌いなものは食べず、ぼちぼちと楽しんでいくのがいいのかもしれません。
ちなみにこの本のサブタイトルは「ずっと健康でいるための食の常識」ですが、それ違うでしょう。
各自好き勝手にやってることを「食の常識」なんて言ってのけてはいけません。(笑)
ラベル:グルメ本
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2020年06月16日

「それから」夏目漱石

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長井代助は三十歳になるかならないかの年齢。
しかし働きもせず、一軒家を与えられて父親から生活の援助を受け、毎日ぶらぶらと暮らしています。
ある日、平岡という友人が仕事で失敗をし、地元に帰ってきます。
平岡の妻三千世は、かつて代助が想いを寄せていた女性でしたが、平岡に譲ったのです。
そんな三千世との再会。
飄々と暮らしていた代助の生活がだんだんと思わぬほうに向かっていきます・・・・。
「三四郎」に続いて三部作といわれるうちの第二作です。
といってもこの三部作、話に直接のつながりはないんですけどね。
人の妻となった三千世との再会により、改めて自分の気持ちに気付いた代助。
平岡と三千世の結婚生活はほぼ破綻しています。
それがいっそう代助の気持ちをあおります。
父親から勧められる結婚話を断り続け、代助は平岡から三千世を譲ってもらう決心をするのですが。
しかしこの時代は今と違って人の妻と恋愛するなどもってのほか。
代助の父親や兄も代助と縁を切ることにします。
いままで職も持たず親からの援助でぶらぶらと生活してきた代助ですが、その援助が切られるわけです。
そんな自分にいったい何ができるのか。
しかし平岡に三千世を貰う話もし、三千世もまたそのつもりでいます。
生活力のない代助は崖っぷちに立たされ、焦燥感にかられます。
最後のほうの代助の心理描写など、ほとんど錯乱状態ですね。
狂気です。
でもこれ、ものすごく単純にバカな話で、30歳にもなって定職も持たず親の脛をかじってる男が親から切り捨てられて目の前が真っ暗になるという。
いや、作中の描写としては世界中が真っ赤になるんですけどね。
そんな男がいっちょまえに友人の妻を奪うなどという噴飯ものな話です。
理屈だけは一人前で結局は社会人としてなんの能力もない男です。
ええ歳こいて働けよ、と。(笑)
まあ代助のそんな生活も彼なりのポリシーがあってのことなんですけども。
でもそんなの生活という現実の前では屁のツッパリにもなりません。
タイトルの「それから」はまさしく代助のそれからはどうなるの、といったところ。
悲劇ともいえますし喜劇ともいえます。
ラベル:小説
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2020年06月14日

「センセイの書斎 イラストルポ「本」のある仕事場」内澤旬子

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タイトルにありますように、いろんなセンセイ方の書斎を紹介した一冊です。
登場するセンセイ方は31人。
作家や学者がメインですね。
当然そういう人たちは職業柄本なしには生活が成り立たないわけで、一般人の数十倍数百倍の本を読み、資料として抱え込むことになります。
もちろん書斎(仕事場)は本がびっしり。
さてセンセイ方の書斎とはいったいどのようなものなのか。
ルポライターでイラストレーターでもある著者が取材をし、精緻な俯瞰図で紹介しておられます・・・・。
これ、本に興味のない人からすれば他人の書斎を見て何が楽しいんだろうと。(笑)
しかし本好きにとっては実に興味深いんですよね。
よく作家が仕事場で本棚をバックにインタビューに答えている写真なんかがありますけども、私なんか手持ちルーペで拡大してどのような本が並んでいるか見たりします。
そして本棚にどういう本が並んでいるかだけではなく、書斎がどのようにレイアウトされているのかというのも興味のあるところ。
この本では俯瞰のイラストで紹介されているのでそれがよくわかるんですね。
そしてどの棚にどんな本が並んでいるかというのも細かい文字でびっしりとイラストに添えられています。
よくテレビで有名人の豪邸拝見といった企画で豪華な広い家を見て皆ため息をついたりしますが、本好きにとっては書斎や専用の書庫、そこに移動式の書架なんかがあったりすれば「いいなぁ・・・・」とため息をつくわけです。(笑)
解説に角田光代氏が書斎は「もっとも身近な小宇宙」と書いておられますが、本好きにとってはまさにそれでしょう。

ラベル:本・書店
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2020年06月12日

「カレーライス進化論」水野仁輔

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いまや日本人の国民食ともいわれるようになったカレーライス。
カレーがここまで国民に定着している国は他にありません。
もちろんカレーの本場といえるインドでさえも。
そんなことはないだろう、インド人は毎日カレーを食べているじゃないかという意見もあるでしょうが、そもそもインドにカレーという料理はありません。
日本人にとっての“カレーのような料理”は毎日食べているでしょうけど。
現在の日本人がカレーといって思い浮かべる料理は日本独特のものです。
なぜカレーはこの国で独特の進化を遂げたのか。
これほどの食文化になったのか。
カレーの専門家として知られる著者がカレーのルーツや歴史、世界各国のカレー事情などについて論じておられます・・・・。
カレーといえばラーメンと並んで国民食の双璧でしょうか。
なぜみんなこんなにカレーが好きなんでしょうね。
いろんな理由があるでしょうけど、やはりごはんに合うというのは大きいでしょう。
これは洋食と同じですね。
もともとは海外の料理であったのをごはんに合うように、日本人の口に合うように改良されて進化してきました。
自分たちに合うように改良するというのは日本人の得意とするところです。
カレールウなんてのが発明され、一気に家庭でも手軽にカレーが食べられるようになりました。
なんでもやりますねぇ、日本人。
この本の中で著者は「カレーが嫌いだという日本人はいない」といったようなことを書いておられますが、私は子供の頃からさほど好きじゃない。(笑)
嫌いではないんですけどね。
家に帰って今日はカレーだなんていわれたら肩を落としたものです。
普通の子供なら喜ぶんでしょうけど。
キャンプなんかだと夕食はカレーというのがパターンですが、たいがいちょっと口をつけただけで残してました。
でも大人になってわかったのですが、インド料理のように本格的にスパイスを効かせたのは好きなんですよね。
市販のカレールウを使ったいわゆる家カレー、この本でいうジャパニーズカレーというのが好きではないようです。
バーモントカレーとか。
それにじゃがいもゴロゴロとか。
でもこういうのが日本人の好むカレーなんですよね。
私に合わないはずだわ。(笑)
ラベル:グルメ本
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