2020年12月31日

12月の一冊

今月の読書は12冊。
やはりいつもより少ないめですね。

・「東電OL症候群」佐野眞一
・「アンパンの丸かじり」東海林さだお
・「涼宮ハルヒの憤慨」谷川流
・「東スポ黄金伝説。」赤神信
・「パスタぎらい」ヤマザキマリ
・「あのころ、私たちはおとなだった」アン・タイラー
・「仕事道楽 スタジオジブリの現場」鈴木敏夫
・「酒を愛する男の酒」矢口純
・「ラグジュアリーな恋人」日向唯稀
・「祐介・字慰」尾崎世界観
・「からまる」千早茜
・「料理は女の義務ですか」阿古真理

「東電OL症候群」、もう20年以上前の事件のドキュメンタリーですが。
結局真犯人はわからないまま、被害者の心の闇もわからないまま。
「アンパンの丸かじり」、ご存じ抱腹絶倒の食エッセイ。
もうね、金字塔ですよこれは。
「涼宮ハルヒの憤慨」、シリーズ第8弾、ぼちぼちと読んでます。
でもこのペースでいくとシリーズを読み終えるのにあと何年かかるのか。(笑)
「東スポ黄金伝説。」、“あの”東京スポーツ新聞の歴史と裏話。
いや、さすがにやることがすごいわ。
「パスタぎらい」、イタリア在住歴40年近い著者による食エッセイ。
イタリアの日常的な食文化が面白く語られています。
「あのころ、私たちはおとなだった」、中年になり、ふと自分の人生はこれでよかったのかと振り返り、ちょっと焦ってもがいてみる。
これは40代以上の人たちに染み入る小説でしょうね。
「仕事道楽 スタジオジブリの現場」、宮崎駿、高畑勲に惹かれて出版社の編集者からアニメの世界へ。
著者が間近で見てきたお二人のいろんなエピソードを知ることができる一冊。
「酒を愛する男の酒」、著者は元編集者で、いろんな作家との酒の付き合いがありました。
こういう昔の作家の酒のエピソードを読めるのは嬉しい。
「ラグジュアリーな恋人」、若い女性向きのちょっとエッチなエタニティ文庫ルージュ。
ですがこの作品はけっこうお仕事小説としても読めるしっかり感がありました。
「祐介・字慰」、作者は第164回芥川賞の候補になりましたね。
なので作家として実力のある人なんでしょうが、私はこの作品はどうも理解できませんでした。
「からまる」、それぞれの登場人物がバトンリレー的に繋がっている連作短編集。
無難に仕上がってるとは思いますが、これといって突出しているわけでもなく。
「料理は女の義務ですか」、テーマはいいのですが全然違うことを書いてしまって迷子になってます。(笑)
最後にようやく連れ戻されてきたという感じですね。

ではでは今月の一冊を選びましょう。
正直、読んでいて今月はこれだなと思ったのはなかったです。
どれもそこそこという感じ。
そんな中でちょっと感心したのが「ラグジュアリーな恋人」。
小説のレベル云々は別として私自身楽しんで読めたのと、あくまでエタニティ文庫としての括りの中では恋愛やエッチだけではなく、お仕事小説としても読めたこと。
なのでこれがいちばん印象に残りましたかね。
ということで今月の一冊は「ラグジュアリーな恋人」で。

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2020年12月27日

「料理は女の義務ですか」阿古真理

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「料理は女の義務ですか」
なかなか挑発的なタイトルです。
たしかにいまだ料理は女性がするもの、という風潮はありますよね。
これについては当然いろんな意見や考えがあります。
で、著者は「料理とは何か」というところから始められてるんですけども・・・・。
問題提起はまったくいいです。
論ずるに値します。
でもこの本、タイトルと内容が合ってます?
タイトルを主題とするならば、あまりにも余計なことを書き過ぎです。
スープの歴史だの保存食がどうだの、食文化を検証する上ではなるほどと思いますが、「料理は女の義務ですか」の助走としてはあまり意味ないと思います。
それらで土台を固めたつもりなのかもしれませんが。
結局料理を通してジェンダーな問題を提起したかったんでしょうけど、それなら余計なことに頁を割かず、はなっからその問題をぶつければいい。
紹介されている料理の歴史はタイトルとはなんの関係もない。
料理史としては貴重だと思いますけども、文献からの紹介の羅列です。
んで、例えば土井義晴の「一汁一菜でよいという提案」という本について著者は言います。
和食の基本形を踏襲しているのがだめなんだとか。
右傾化の思想を連想させるとのこと。
大丈夫ですか、この人。(笑)
料理が女の義務なのかどうか、それについては非常に論じる価値のあるテーマです。
なら回りくどくなく真正面から取り組んでいただきたい。
「料理は女の義務ですか」という挑発的なタイトルの割にはまったくそれにふさわしくない内容の本でした。
イタかったというのが正直な印象です。
話の切り口を間違えましたね。
ラベル:グルメ本
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2020年12月24日

「からまる」千早茜

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7編の連作短編集。
第一話の「まいまい」は地方公務員の武生という青年が主人公。
ある日アパートの前でうずくまって雨宿りしている女を見て声をかけ、部屋に誘ったらついてきました。
それ以来、休みの日に鍵を開けておくと勝手に入ってきて数時間ベッドで過ごして帰っていきます。
名前もどこに住んでするのかも何をしているのかも知らない。
たまたま職場の女性を連れ込んでしまったときに彼女がやってきて、それ以来姿を見せなくなります。
ですがしばらくして意外なシチュエーションで彼女を目撃して・・・・。
この第一話に出てくる彼女は第七話「ひかりを」で主人公となって登場します。
他、武生が連れ込んだ同僚は第二話「ゆらゆらと」で。
同じく第一話に出てくる武生の上司は第三話「からまる」で、姉は第四話「あししげく」で、というようにそれぞれが主人公となり、また登場人物たちが間接的にリンクしているんですね。
連作短編によくあるパターンですが、こういうのを読むとこんな狭い範囲でそうそう繋がってるわけがないだろうと思ってしまいます。
もはやステレオタイプですね。
内容としましては何がどうと説明するのは難しいのですが、やはり人それぞれ他人(外側)からはわからないものを抱えているということでしょうか。
第一話に登場した連れ込まれた同僚の女性が第二話で主人公として一人称で語ることにより、第一話ではわからなかった内面や日常を知ることができる。
第七話で武生の部屋に通う女性の素顔が明らかになる。
第三話ではいつも穏やかな上司の家庭事情が語られる。
またかよ、と思う手法ではありますが、そういう面白さはあります。
ラベル:小説
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2020年12月22日

「祐介・字慰」尾崎世界観

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祐介は売れないバンドマン。
スーパーでアルバイトをしていますが、風呂なしアパートの水道を止められるくらい貧乏しています。
それでもせっせとバンド活動に励む日々。
ライブハウスでアンケートに答えてくれた女をアパートに連れ込んだり、ピンサロ嬢にのぼせあがったり。
行きつく先はどこなのか・・・・。
う~ん、よくわからん小説でした。
まあ若者の抑圧や鬱屈といったものが描かれているんでしょうけど、なんだかんだいいつつ悪くない暮らししてるやんと思いましたね。
だっていろんな女が簡単にヤラせてくれるし。
ピンサロ嬢がそんな簡単にプライベートでヤラせてくれるかっつーの。(笑)
水道代止められて貧乏な割には京都まで行ったりしてるし。
優先順位が一番に音楽ってことなんでしょうけど。
悲惨な目にも合ってますがそれは自分の甘さで自業自得ですし。
こんな若者の甘えには付き合ってられません。
とまあ色々書きましたが、そんなところにツッコミを入れる小説でないのはわかります。
野暮でしょう。
ですがそういうところをきっちり押さえとかないと白けてしまうのですね、私は。
ラベル:小説
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2020年12月20日

「ラグジュアリーな恋人」日向唯稀

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伊藤明日香は一流ホテルの宴会課に勤めています。
メインホールでの結婚披露宴の配膳や進行が主な仕事。
副支配人で仕事に厳しい東宮貴道に憧れを持っています。
洋室の担当から和室の担当へ異動になったのが貴道と急接近するきっかけとなりました。
それは嬉しいのですが、和室に元々いた社員が明日香のことを気に入らず、なにかと足を引っ張るような行動を起こします。
披露宴で大きなミスなど起こしたら、新郎新婦にとって一生の汚点となってしまいます。
新しい部署で明日香は何事もなく仕事をこなしていけるのか。
そして貴道との恋の行方は・・・・。
恋愛小説であるのはもちろんですが、お仕事小説としても読めますね。
作者はホテルの宴会課の仕事についてもよくご存じのようです。
なので仕事の描写にしっかりしたものを感じます。
そのような仕事の経験がおありなんですかね。
恋愛については高根の花だと思っていた男性がいきなり自分のような女性を選ぶなんて、というお決まりのパターン。
ま、これはエタニティシリーズの定番ですからどうこういってもしょうがない。
というかそれを楽しむために読むわけですが。
なかなか読み応えを感じることができました。
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