2021年02月28日

2月の一冊

今月の読書は11冊でした。
先月は7冊という一桁台。
奮起しました。
それでも今までの14~15冊には届かなかったのですが。
といいましても読書に費やしている時間はほとんど変わっていないんですよね。
読み終えるのに時間のかかる本だったりするとどうしても冊数は落ちます。
ですが読書は数を誇るものでもないですから。
言い訳はこの辺にしまして。(笑) 

・「地球を肴に飲む男」小泉武夫
・「後宮小説」酒見賢一
・「「あまカラ」抄2」高田宏 編
・「蓼喰う虫」谷崎潤一郎
・「さいはて紀行」金原みわ
・「ユーミン・陽水からみゆきまで」富澤一誠
・「日本食紀行 味の原点を探る」山田ゆりか
・「アイコイ! お見合い相手は非日常(アイドル)!?」伽月るーこ
・「元アイドル!」吉田豪
・「十兵衛両断」荒山徹
・「新・世界三大料理 和食はなぜ世界料理たりうるのか」著 神山典士 監修 中村勝宏 山本豊 辻芳樹

「地球を肴に飲む男」、これまで散々世界中の珍食奇食をアテにこれまた珍酒を飲んでこられた小泉センセイ。
美食も結構ですが、こういうのこそ食文化の原点でしょう。
「後宮小説」、中国(と思われる国)を舞台にした時代小説。
苦手意識があったのですが、思いのほか面白かったです。
「「あまカラ」抄2」、第1巻は作家篇でしたが、第2巻は学者・評論家篇です。
食エッセイというよりは、やはり随筆と呼びたい内容ですね。
「蓼喰う虫」、耽美さやエロティシズムはありません。
むしろ日本的な美意識を主張した作品です。
「さいはて紀行」、なんともローカルな鄙びたようなモチーフを取材しておられます。
でもこういうのは誰かが取り上げないといけませんよね。
「ユーミン・陽水からみゆきまで」、今はあまり言われなくなったフォークソング。
その歴史を熱く語っておられます。
「日本食紀行 味の原点を探る」、こういう本というのは本当に大事だと思いますね。
昔ながらの食文化を絶やさない、そして大勢の人に知ってもらうという大きな役割があります。
「アイコイ! お見合い相手は非日常(アイドル)!?」、うん、アイドルが婚約者になるなんてたまらない理想(妄想)ですよね。
この逆バージョン(一般男性と女性アイドル)だと男性の私はもっとそそられます。(笑)
「元アイドル!」、華やかに見える芸能界も当然いろいろあるようで。
そう考えると長年生き残っている人たちっていろんな意味ですごいんだなと思います。
「十兵衛両断」、いやもうこれは笑いながら読んでもいいんでしょうか。
とにかくぶっ飛んでます。
「新・世界三大料理 和食はなぜ世界料理たりうるのか」、“たりうる”理由や現状をもっとビシッと示してほしかったという印象です。
私の理解力が低いのかもしれませんが。

ということで今月の一冊。
ん~、いつもながら突出してこれを推したいというのはないのですが、「後宮小説」。
中国(と思われる)を舞台にした小説なんですけども、こういうのは私は登場人物の名前の読み方など覚えられずすごく苦手なんですよね。
それは朝鮮人がたくさん出てくる「十兵衛両断」にしても同じくなんですけど。
でも思いのほか楽しめたのが嬉しかった。
ということで今月の一冊は「後宮小説」で。

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2021年02月27日

「新・世界三大料理 和食はなぜ世界料理たりうるのか」著 神山典士 監修 中村勝宏 山本豊 辻芳樹

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世界の三大料理とは何か、という問いがよくあります。
フランス料理、中国料理はたいがいの人が思いつくとして、さてあとひとつは何だろうとなります。
自分の国の料理を挙げておけば問題ないなんていわれたりもしますが、一般的にはトルコ料理が定説となっています。
しかしこれは料理の洗練度ではなく、地理的文明的な側面から名前が挙がっているようです。
では正味料理の洗練度といいますか完成度でいえばどこの料理なのか。
私は日本料理だと思っています。
日本人だからそう思うのかもしれませんが。
しかし日本料理はフランス料理にも大きな影響を与えていますし、現在世界中から注目され人気の料理です。
で、この本ではフランス料理、中国料理、そして日本料理、それぞれの専門家に取材や監修を依頼し、それぞれの料理の本質に迫っています・・・・。
この本を読みますとそれぞれの料理の特徴がよくわかりますね。
調理法はもちろん、出汁の取り方(引き方)にしろ料理用語にしろ、なるほど当然のことながら各国の風土や文化が根底にあるわけです。
非常に面白い。
で、この本のタイトルは「新・世界三大料理」。
サブタイトルは「和食はなぜ世界料理たりうるのか」なんですよね。
ここに疑問。
つまり「新・世界三大料理」はフランス料理、中国料理、トルコ料理ではなく、フランス料理、中国料理、日本料理なんだと著者は前提にしておられるわけです。
私もまったく異論ないです。
ですが、この本の中で「だから日本料理こそが三大料理である」とビシッと決めつけた記述はありません。
もちろん日本料理の良さは紹介されています。
フランス料理のように味を乗せていく構成ではなく、素材の良さをいかに引き出すか引き算の美学であると。
まさしく。
これはもう日本人の味覚、美学でしょう。
この感性は世界に誇っていいと思います。
私など優越感に浸るくらいです。(一庶民ですが)
しかし、繰り返しますが「だから新・世界三大料理は日本料理なのだ」という決定打に欠ける印象です。
なのでこのサブタイトルに私は抵抗があります。
「和食はなぜ世界料理たりうるのか」ではなく、「和食ははたして世界料理たりうるのか」が正解なんではないかと思いました。
ラベル:グルメ本
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2021年02月25日

「十兵衛両断」荒山徹

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柳生宗矩の屋敷に二人の朝鮮人が来訪します。
ひとりは過去に使節団として来日したときに知り合った人物、孫文彧です。
もうひとりは訳官の柳三巌。
どのような目的で自分を訪ねてきたのか。
宗矩は孫文彧の真意を測りかねます。
子息の十兵衛に引き合わせ願いたいという孫文彧。
宗矩は十兵衛をその場に呼びます。
しかしこれが間違いの元でした。
なんと十兵衛はノッカラノウムという妖術によって魂を乗っ取られてしまうのです。
十兵衛の体に柳三巌の魂、そして柳三巌の体に十兵衛の魂。
剣の達人十兵衛の体を奪った目的は何か。
そして貧弱な体を残された十兵衛と柳生家の運命は。
そこには恐るべ陰謀が・・・・。
短編集です。
すべてに柳生が登場するので、まあ連作ではあります。
しかし荒山センセイ、やってくれますねぇ。
二人の柳生十兵衛ですか。
しかも妖術ノッカラノウム。
この「十兵衛両断」のラストははっきりとした書き方をされていません。
そのあたりちょっと不満ではありましたが、まあこういう含みのあるラストもいいかと思っていたところ。
最後に収録されている「剣法正宗遡源」にて衝撃の真実が。
どっひゃ~っ! て感じですね。(笑)
いやもう、この破壊力。
参りました。
ラベル:時代小説
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2021年02月22日

「元アイドル!」吉田豪

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タイトルの通り、元アイドルたちにインタビューした一冊。
著者はインタビューの名手、吉田豪。
登場する元アイドルは16人。
全部列挙しましょうか。
杉浦幸、矢部美穂、いとうまい子、安原麗子、吉井怜、新田恵利、岩井小百合、中村由真、大西結花、我妻佳代、胡桃沢ひろこ、宍戸留美、藤岡麻実、八木小緒里、緒方かな子、花島優子。
このうち私が名前を知っているのは半分以下でした。
顔を知っているとなると・・・ひとりかふたり?(笑)
そりゃ普段ほとんどテレビを観ないので当然ですが。
それはともかく、アイドルという過酷な仕事をやり遂げてきた人たちに著者が絶妙の距離感でインタビューしておられます。
今だから言える本音や裏話、面白いですね。
華やかに見える芸能界、アイドルの世界。
現実はとんでもないですね。
ノイローゼになったり自殺を考えたり円形脱毛症になったり。
ものすごくストレスがあるようです。
でもそのストレスをひょいひょいと前向きに乗り越える人もいたりして。
それぞれのキャラがあるんだなぁと思いました。
この本は2005年に出版されたものを文庫化したもの。
もう15年以上前なので古いですね。
現在においても「元アイドル」というのは存在しますので、ぜひいろんな「元アイドル」をこれからもインタビューしてまた一冊の本として読ませていただきたいです。
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2021年02月16日

「アイコイ! お見合い相手は非日常(アイドル)!?」伽月るーこ

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タイトルは「非日常」に「アイドル」とルビが振ってあります。
学生時代は王子様と呼ばれるような存在だった中条白雪。
いわゆる女の園でのアイドルですね。
宝塚の男役みたいなものです。
でも本人はもっと女の子らしくしたい。
そんなことを思っていた矢先、あるきっかけで人気アイドルの桜井鷹澄とお見合いをすることに。
大企業の会長である祖父に就職祝いは何がいいと訊かれ、思わず「非日常」と答えた白雪。
そうかそうかと祖父は桜井鷹澄とのお見合いを設定します。
まさに非日常です。
鷹澄のマネージャーをするということで付き合いが始まるのですが・・・・。
なるほど、人気アイドルと婚約者になるなんて、まさに女性の妄想炸裂な設定ですね。(笑)
いや、否定はしません。
現実にはあり得ないそういうのをあたりまえのように読ませてくれるのがこのエタニティ文庫ですから。
ただ最初の出会い方がちょっと。
いくらなんでもコンサートが始まる前に会場の前をそのアイドルがうろついているなんてありえないでしょ。
そういう設定にするならそれなりの説明がありませんと。
アイドルの彼氏というか婚約者を前に、白雪がだんだんと惹かれていく過程はまあいいですかね。
男前キャラだった白雪がだんだんと女になっていくという。
エッチ度は低めです。
最後に満を持してそういうシーンが登場します。
これもまた引っぱっていていいんじゃないでしょうか。(笑)
鷹澄が白雪になんでそんなに惹かれるかというのがいまいちよくわかりませんでしたが、それにケチをつけたら話が成り立ちませんので。
でもじゅうぶんに楽しめましたね。
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