2008年08月21日

「星々の舟」村山由佳

短編連作小説集です。

最初の短編の主人公は四人兄妹の次男。

父親の再婚した相手の連れ子だった妹と恋愛関係に陥ってしまいます。

しかし実はその妹の父親は自分の父親だった・・・・。

血の繋がっていない妹を愛したつもりが近親相姦だったということにショックを受け、主人公は家を飛び出してしまいます。

物語はその主人公の義母が倒れ、知らせを受けた主人公が病院に着いたときにはすでに亡くなっていたというところから始まります。

久しぶりの父や妹、他の兄弟との再会。

そしてその家族一人ひとりにスポットを当て、順番にそれぞれの短編の主人公として独立させ、複数の視点により物語が進んでいきます。

短編ごとに視点が変わるのでやや突っ込み足りないもどかしさはありましたが、それぞれの人物に他人からは見えない生活や苦悩があるというのがよく強調されていると思います。

この作者の作品は「天使の卵」しか読んでおらず、ああいうベタ系のラブストーリー作家かなと思っていたのですが、これを読みまして印象を大きく改められました。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 『む』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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