2008年12月17日

「花狂い」広谷鏡子

主人公は愛人のいる六十六歳の大学教授。

五十九歳の妻が父の世話をするため毎週末に北海道の実家に帰郷するようになってから、どうも男の気配を感じ始めます。

事実、妻には心惹かれる男の同級生の存在があり、そのせいか教授は垢抜け始めた妻に性的な魅力を感じ始めるのです。

約十年ぶりに妻にセックスを求めるのですが上手くいかず教授は自信をなくし、姿の見えない同級生に対しての嫉妬が募っていきます。

自分を見失い始め理性を失った教授は妻に愛想を尽かされ、性的にも不能になってしまったことで愛人にも見捨てられます。

最後に腑抜けになったような教授と、仕事を持ち生き生きと北海道で暮らしている妻との対比がなんとも哀れです。

しかしまだどうにか明かりの見えるラストではありましたが。

男というのは身勝手ですねぇ。

自分は浮気をしながら妻にはそれを許さない。(笑)

ただ男の浮気というのは性欲の捌け口的なところがありますが、女の浮気は精神的なものを求めてのことだけにシビアで怖い。

女遊びはほどほどに、妻は大切にしなければこのようなしっぺ返しが待っていると。(笑)

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 11:01| Comment(1) | TrackBack(0) | 『ひ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
暖かさ皆無だけどさすがに地震で堪えたのかな。

今までの作品って、結構くらいお話が多いみたいですね・・・。
最近の作品『胸いっぱいの愛を』を読んでみましたが、
この作品は青春小説で、暗さもあるけど、でも良いなと思いました。

ネットで広谷さんを徹底解剖した記事を載せてる
http://www.birthday-energy.co.jp
を見つけました。
不安定ながら自己確立できた時期。その感謝の作品、とのこと。
でも、もともと暗く苦しい性分とか・・・。

面白い人ですね・・・。
Posted by 清朗 at 2012年03月04日 12:26
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